2012年 08月 28日 ( 15 )

湿し灰に番茶をかける理由 (阿部宗正先生からのひと言)

 
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湿し灰を造るのは、夏の暑い盛りに行います。
京都でもこの太陽の光が強い立秋に向かっての土用にします。

灰を短時間に素早く乾燥させる効果があるからです。

一年間使った炉の灰を、
桶などに移し水を入れて浮いてくるアクと上澄みの不純物を取り除いたあと、
直射日光に当てて乾燥させ、
細かく砕いた灰に番茶をたっぷりかけます。
濃い目に煮立てた番茶を使います。

なぜ番茶をかけるかといいますと、第一には灰に色付けをするためです。
毎年手をかけた灰は独特の落ち着いた色をして味わい深いものです。
また、炉の灰が腐食する(かびる)のも防ぐわけです。

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本当かな?

番茶が灰の腐食・カビを防ぐ、というところがイマイチ腑に落ちない気も。

また、

灰に色付けしているのは、本当に茶汁の成分だろうか?実は、別の要素なのでは?という気も。

大人の自由研究を続けよう。
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by so-kuu | 2012-08-28 07:10 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(2)

炉の灰をつくる (「灰作りにこだわる真の茶人」より)

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■炉の灰を作る

炉の灰作りは夏に行うのが通常です。

最初の炉の灰は、風炉の灰作りに準じて作られますが、
すでに使いこんだ炉の灰は、立秋前の土用、七月下旬から八月上旬の十八日くらいの間に作られ、
風炉の灰とは異なり、炉の灰、または湿し灰として作ります。

新しい灰と古い灰を分けて上敷などの上に広げます。
それから番茶ないしは丁子(フトモモ科の常緑高木)の煮汁を如雨露で注ぎ、天日にさらします。

さらした灰を乾かしながら、全体に湿り気がいきわたるように手でよくもみ、これを何回か繰り返したのち、
ほどよい湿り気を残したまま、粗い目の篩を通してふるい、
出来上がった灰を壺などに収めます。

壺などは密封して直射日光のあたらない場所に蓄えておき、
開炉の時期になって初めて炉に入れるのです。

しかし一年や二年の手入れでは、なかなか上質の湿し灰は出来ません。
この手間のかかる地味な灰作りを年々繰り返しているうちに、良い風炉の灰や炉の湿し灰が出来るわけです。
少なくとも30年以上、繰り返し手入れをした灰でないと「極上の灰」とはいえないといわれています。

そんなことから、ある老巧な茶人が火事に際して、貯蔵していた灰を一番先に持って避難したという話があるほどです。
この話からも古今の茶人たちがいかに良質な灰作りにこだわってきたかが窺われます。

「灰作りにこだわる真の茶人」より、裏千家・業躰、阿部宗正氏の言葉 (『灰形と灰をつくる』4頁)

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いわゆる、一般的な炉灰の手入れ、湿し灰の作り方手順。

・番茶をかけるかどうか?
・水を大量にかけるかどうか?
・ふるった粒状灰にしてから保管か?壁土のようなねっとりとした塊の状態で保管(自然乾燥)するか?

など、灰作り・灰の手入れには、いろいろ考え方もあろう。
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by so-kuu | 2012-08-28 07:05 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)

灰そのものについて何の関心も持たずにいる方が、上手な灰形を作れるようになるはずもありません


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茶人ほど灰に対して深い関心と愛着を寄せている者はありません。

灰には風炉に入れる生灰、炉に入れる湿し灰、やつれ風炉に入れる藁灰などがあります。風炉の灰は木の灰で作ります。

最初は木灰を細かい篩を通してふるい、器に入れた灰に水を流し込みます。
やがて浮き上がってくる不純物とともに上水を捨て、天日で灰を乾燥させます。
乾いた灰を細かい網目の絹篩を通してふるいます。

風炉の灰をよく使いこみながら、年々手入れをして、10年、20年と蓄えていくと、色調をおびた、本当に良質の灰が出来上がります。
これはお金に値するものではないといわれるほど貴重なものです。

美しい灰形を作るには、良い灰を使うことが重要な要素です。
したがって良質な灰の値打ちを知ってこそ、風炉の灰形も上手に作れるようになるのであり、
灰そのものについて何の関心も持たずにいる方が、上手な灰形を作れるようになるはずもありません

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「灰作りにこだわる真の茶人」より、裏千家・業躰、阿部宗正氏の言葉 (『灰形と灰をつくる』4頁)




灰そのものについて何の関心も持たずにいる方が、上手な灰形を作れるようになるはずもありません

激しく同意!
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by so-kuu | 2012-08-28 07:00 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)

灰の種類 ~『灰形と灰の作り方[表千家]』より

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灰の種類

茶の湯で使う灰には、炉の灰(濡れ灰)、風炉の灰、蒔灰、香炉の灰、火入の灰、火鉢や手焙りの灰などがある。

灰の役割として、第一に炭火が消えないように保つことがあげられる。
灰には空気が含まれており、炭火に徐々に空気を供給するからである。
また、灰の量を加減することで炭の火力を調節することが出来る。
もちろん断熱材としての役割や、灰形が醸し出す美しさも忘れてはならない。

灰の種類によって湿り加減や粒子の大きさはさまざまであるが、基本的には同じ灰である。
ひと昔前まで、日常の暮らしの中で使われていた灰から手間暇をかけて美しい黄褐色の灰を作り、それを使う目的にかなうように仕上げるのである。
灰作りや灰形をつくることは点前とは異なり裏の仕事であるが、作り方を学ぶにつれ、茶の湯の奥深さに触れることが出来る。

(『灰形と灰の作り方[表千家]』より)

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灰が空気を含む、ということには、2つの意味合いがあると思う。

1.その空気が徐々に炭の燃焼に使われる
2.灰形によって灰の中に閉じ込められた空気(デッド・エア)が断熱材の役割を果たし、熱を逃さないことで、火袋内の温度が効率的に上昇し、炭の燃焼を助ける

すると

灰の量も大切。
灰形も大切。

季節や道具組など、火相と湯相をめぐる諸条件に応じて、
灰の量・燃えやすさなどを微調整することも出来るはず。
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by so-kuu | 2012-08-28 06:55 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)

灰を乾燥させる 堀内宗心宗匠からのひと言

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灰を乾燥させる

灰を乾燥させるというのは、炉灰から風炉灰を作るときの第一工程であります。

原材料は濡れ灰でありますから、いまだ少々水気を含んでいますから、まず軒下などの石の上に新聞紙数枚を重ね、その上に灰を置き、自然の風通しで一日、二日は置いて乾くのを待ちます。

灰が白味を帯びて、指で軽く粉が砕けるくらいになれば、まずまず十分と思いますが、なるべくよく乾かしておいて、少し大きいめの乳鉢に入れてすります。

粒子は、その粒度が小さくなるに従い、色が白くなり、乳鉢の感触も変わってきます。

この粒度がとても大切で、これが灰を押すときの固まり加減に関係しますから、この粒度は灰押し経験の豊かな人に見てもらうのがよいと思います。
以降自分で灰を押してみて粒度感覚を覚えることが大切であります。

乾燥機に入れて乾燥することもできますが、それほどにする必要はなく、また、日当たりのもとで乾かすと、乾燥が不均衡になることもあります。
環境保全のうえからも、なるべく無駄なエネルギーを使わない方が好ましいと考えられます。

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ここでは、風炉灰の作り方。

>粒度がとても大切
>自分で灰を押してみて粒度感覚を覚えることが大切

たしかに。

僕の風炉灰はちょっと磨り過ぎて粒度が細かくなり過ぎたかな?
と最近心配してたところ。
というのは、灰形をつくっていて、ちょっと落ち着かないのだ。
なんというか、ポワッとする。
また、鱗灰が作りやすい、というか、灰が崩れる時の崩れ方がうろこ状になっている感じ。

>環境保全

にも言及なさるあたり、さすが。
科学する茶人の面目躍如。

茶人はエコロジストならざるをえない、というのは、僕の持論でもある。
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by so-kuu | 2012-08-28 06:50 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)

五徳を洗う

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五徳を洗う (堀内宗心宗匠からのひと言)

使用したあとに五徳を洗うということは、保存上大切なことであります。
ただし、その目的は鉄の赤さびをつけないためであります。

五徳を洗うには、まず灰から抜き取り、新聞紙などの紙の上で、小さい棕櫚箒などでよく灰を掃き出し、それから、水洗いして灰を落とし、熱い湯に入れ、五徳の熱いあいだに、手早く乾いた布で入念に、すみずみまで完全にふき取り、しばらく風通しのよいところで一日くらい乾燥してから箱に入れます。
このとき、五徳は布などで包まず、むしろ、そのまま入れて紙を丸めて詰める程度にしておくことが鉄さび防止の手立てであります。

また、紙の上で灰を落とすのは、灰を大切に回収するためであります。

五徳を使わないときは、土蔵などに入れたままになりやすいですが、時折は箱から出して乾かすか、もしもさびの気配があれば手当てをして、洗い直して保管することが大切であります。

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たまには五徳をみよう。

とすると、

道具庫では、箱にも入れず、包まずに置いておけばよいのでは?
月ごとに道具を入れ替える際に、道具庫でイヤでも五徳が目に入れば、さびの兆候などにも気付きやすいのでは?
いや、やはり桐箱などで湿気がまとわりつくのを防ぐべきか?

楽しく工夫しよう。

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by so-kuu | 2012-08-28 06:45 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)

丸毬打を立てる 堀内宗心宗匠からのひと言


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丸毬打を立てる

風炉の灰を押すとき、炉の灰を入れるとき、その懐の深さを定めることが大切であります。

炉、風炉で毬打炭の高さは決まっており、炉二寸五分、風炉二寸でありますから、
炉であれば灰の懐の底より釜の底まで三寸、
風炉であれば二寸五分見計らって灰の深さを決めればよいことになります。

その測り方は自由で、
例えば丸毬打を立ててみて、五分の余裕を見れば灰の深さが決まります。
また別に炭を使わなくても、竹や、筆の軸に印をつけておいて、深さを測ってもよいのであります。

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茶の湯のためには炭を燃やし湯を沸かすんだ、ということをなにより大切にしていること

その方法を科学的にサラリと言い切って下さるところ

が実にきもちいい
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by so-kuu | 2012-08-28 06:40 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)

五徳の扱い 堀内宗心宗匠からのひと言

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五徳の扱い

五徳は炉と風炉で下部の円形の座が異なります。
すなわち、炉用は円形に三つの爪を支えて完全円形になっていますが、
風炉の五徳は前の部分、左右の爪の間が欠けております。これは風炉の場合は前土器を入れるためであります。

五徳は鉄であるため、赤さびを付けないようにつねに注意しなければなりません。
しかし、必ずしも手袋をはめて扱わねばならぬような器物ではありません。
むしろ、茶の道具を扱うときはつねに十分、手を石けんなどで水洗いして、よく手をふいて扱うことが大切であります。

使用した五徳は灰から抜いて、一度よく刷毛や小箒で灰を払い落し、水洗いしたのち、熱湯をかけて、乾いた布でふき、よく乾かして
箱に納めますが、釜と同様に、直に布などであまり包まないほうが、さびの防止に有利であります。

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地味だけど、大切な作業だ。
扱いの悪い道具は観るに堪えないもの。

また、侘びとだらしないのを混同しないように。
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by so-kuu | 2012-08-28 06:35 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)

茶家の灰 堀内宗心宗匠からのひと言

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茶家の灰

灰は風炉用も、炉用も自分で作るものであります。

まずよい生灰を使って、炉の灰を作り、何年もかかって、灰を少しずつ備えるのであります。
ある程度炉のよい灰ができたのち、その一部を乾燥して、適当な粒の大きさに乳鉢ですり、ふるいでふるって風炉の灰を作ります。

これはきわめて貴重なもので茶人の財産であります。
茶人はこれを大切に保管します。
風炉の灰など、少しこぼれても、紙や羽ですくい取って、決して捨てるようなことはしません。

したがって、風炉の灰はもちろん、炉の灰でも安易に他人に所望したり、借りたりすることはできないものであります。
むしろ断られて当たり前なのです。

炉でも、風炉でも、釜を煮やして、翌朝尉を取りますが、これが灰の材料として循環します。
茶人にとってはできるだけ毎日毎日釜をかけ、尉を取ることが、灰という大切な財産をふやす仕事なのであります。

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灰は茶人の財産。

というけれど。

常に釜をかけていたという古の数寄者のように、とか。
いわゆる“お茶の先生”のような昨今の職業茶人、とか。

そういうものになるつもりがない、僕としては。

そこんとこ、侘びだなー。

炭を燃やし、灰を蓄え、灰を育てる

というのが、課題だ。

いろいろ考えて、トライしてみようっと。
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by so-kuu | 2012-08-28 06:30 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)

灰さじについて 堀内宗心宗匠からのひと言

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灰さじについて

昔は風炉の灰さじといって、かねの手付き(約15センチ)を竹の皮で巻いた、蒔灰などに使う道安好みの風炉の灰さじ1本で灰を押したといいます。これは名人であります。

普通の風炉の灰押しには、もう少し便利に、灰の曲面に合いやすい灰さじ2、3本を用意して、使い分けて灰を押します。

現在ではわかりませんが、今日でも市販されている灰押し道具というものは、ほとんどが使いものにならないもので、買わない方がいいと思います。

たいてい灰押し道具というものは、各自が所持しているもので、その人でないと使いにくいものであります。
灰押しに熟練している人の灰さじを写させてもらうか、然るべき人の推奨の灰さじを求めるかが最も安全な仕方であります。
しかし、どのような灰さじでも初めは使いにくいもので、窮極自分が灰さじに慣れていくのであります。
自らすすんで何度も何度も灰を押す経験を積むことが最も大切であります。

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>市販されている灰押し道具というものは、ととんどが使いものにならないもので、買わない方がいい

とは傑作。
確かに、これでどうしろというんだ?というような灰さじもあるよなー。


>窮極自分が灰さじに慣れていくのであります

これまた金言。

精進精進。
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by so-kuu | 2012-08-28 06:25 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)