湯木美術館で開催中の
平成25年 春季展「江戸時代の千家のわび茶―宗旦の高弟とその子孫たち―」
行ってきた人が
黄瀬戸建水 銘「大脇指」
を観て、
「水指にも使えそうなくらい大きい建水」
とレポートしてくれた
へえ
そうか
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じゃあ
逆に
小振りの水指は建水にも使える
と言える?
数茶の時、大勢さんに薄茶を差し上げる時など、
こぼす水の量が多くなるので、建水が溢れそうになることあり
そんなときは、建水を交換したりするけれど
小振りの水指を建水として持ち出せば、建水交換の手間が省ける?
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いやいやいや
建水は、水こぼし、いわば下水の一時貯蔵タンク、点前座では下座に客から隠すように置くもの
一方、水指は、清らかな水、上水のための道具であり、客前に置き付ける表道具
もし、
ある茶事で建水として使われていた道具が、
次の茶事で水指として出てきたら、
お客さんはイヤーな気分になろう
水指と建水を兼用するのは、そりゃ、ダメだ
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「建水にも使えそうな水指」を建水として使う、
というのは、所持者の勝手でよかろう
ただし、
一度建水として使ったら、水指には戻れない、
「水指にも使えそうな建水」は水指には決して使えない
ということだろう
片桐石州公ではないけれど
そういうけじめはきちんとしていたい
(という、どうでもいいお話。メモっておく)