襖
ふすま
茶道口や給仕口や
客の入口やその他
稽古ではともかく
茶事においては
開けておく時、閉めておく時
には約束もある
例えば、懐石では、
ここで閉める、
ここでは空けておく、
と定型があるし、
例えば、伝者の点前でも、
襖の開け閉めは決まっている
そのけじめを大切にしたい
開いていないと不便な時もあり
(東半の出入の度に開け閉めしては繁雑、とか)
襖が開いたままでしまっていないと席が“締まらない”ときもあり
(懐石の亭主相伴時に空けっぱなしでは、主客共落ち着かない、とか)
(濃茶の最中に勝手の気配が気になるようでは興ざめ、とか)
(唐物以上ならイチイチ閉めないとビシッとした感じにならない、とか)
場合によっては臨機応変の対応も必要
(広間で、薄茶席の始まる際に障子を開けて庭の景色を見せ、開放的な雰囲気にしてみる、とか)
(炭火による一酸化酸素中毒をさけるための換気は茶の湯以前の心得、とか)
ちょっとしたことだけれど
そういうところが
また
「お茶のきまりどこ」(茶の湯のきめどころ)なんだな