世間では、中置きの季節。
寂とした趣がしみじみとあわれを呼ぶ頃。 薄ら寒くなってきた頃に、 風炉を客付に寄せて、 勝手付に細水指を添えるのも、 ゆかしい。 鉄風炉なら、織部の敷き瓦が約束とか 小さめの風炉釜に大板、というのも面白い 表千家七代・如心斎は、 “竹台子・鳳凰風炉・富士釜・細水指” という取り合わせを好んだ。 赤楽くちなし水指も如心斎の好み。 秋深まる頃の趣向としては、ずいぶん派手だなあ。 利休・宗旦の頃とは、感覚に相当の違いあるんだろうなあ。 さて、 この如心斎の取り合わせ場合の、風炉先は? 「桑縁捻梅透腰風炉先 如心斎好」 あたりがいいかな。 木地同士だけれど、竹台子の色と風炉先の桑の色が重ならず、おさまるように思う。 (参考画像:WWWより) そして、なにより、 竹台子より背が高い、というのが大事。 台子を使うなら、風炉先は高さ2尺4寸のものを合わせるのが全うだ、と思う。 台子の高さは2尺2寸、その天板に薄茶器などがのるのだから、やはり風炉先は2尺4寸でないと。 棚(特に台子など格のあるもの)より風炉先が低いと、なんだか落ち着かない。 (このことは先生からよく言われたので、いつの間にか、自身もそういう感覚になったのかもしれないけれど) 「風炉先の高さは棚より高くなければいけない」というのも、「茶の湯のきまりどこ」のひとつ。 例えば、手持ちの風炉先が低いのだけだから・・・とか言って済ますのは、ぬるい、と感じる。 台子をもつなら、同時に台子より背の高い(台子の格とあう2尺4寸の)風炉先も一緒に求める、 というのが茶人の心がけだと思う。 たぎりたる茶の湯をしたい。
by so-kuu
| 2012-10-17 06:55
| 茶道具
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