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蒔灰というのは、土風炉などの時に使う鱗灰を蒔く灰で、原材料は風炉用の灰であります。 風炉の灰は、風炉の灰形を作るには適当な粒度でありますが、板状の鱗灰を作ることはできません。 蒔灰用の灰を作るには、色の良い風炉灰の一部を取り分け、乳鉢に入れて、根気よくすります。 粒度が細かくなるにつれて、灰の色は白みを帯びるようになります。 これはすることによって、灰の粒子の径が小さくなり、波長の短い白い光を散乱しやすくなるためであります。 この場合にも粒度に適当な大きさがあります。 あまり粒度が細かくなれば、粉体は液体に近くなり、形を作りにくくなります。 乳鉢の中で乳棒を上下すると、餅つきのような音と動きを感じるようになります。このあたりがする限度であると思います。 鱗として板状に固まるためには、粒度とは別に、ごくわずかな水分が必要であると思われます。 完全乾燥すれば、粒子は固まらないはずであります。 粒子と粒子を結合させるもの、すなわち水分が必要であります。 *** (『灰形と灰の作り方』 指導:堀内宗心) ああ、そうなんだー!? そういえば、確かに! 僕も自分の灰を練っていて、そういう状態、餅つき状態になった時があった。 あの辺が、頃合いだったんだなあ。 僕は、その後も練っていて、だんだん、粉が液体みたいにサラサラと流れるようになってきた。 そうなると、灰形を作っても、なんだかポワッとして、決まりにくい、というのを実感していた。 うーん。 理想の風炉灰への道は遠し。 まずは、 炉の灰を、使って、手入れして、よい風炉灰の材料に育てるところから。 年期が要るな。 じっくりいこう。
by so-kuu
| 2012-10-05 19:58
| 湯相・火相(炭・灰)
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