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茶の湯に何を感じ、茶の湯で何をなすか?

 
茶の湯を学びながら


“茶の湯から、何を、どれだけ、どのように、感じとれる自分であるか?”


を問い続けたい


そして


“茶の湯で、何を、どれだけ、どのように、行うことが出来るか?”


を問うていきたい
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by so-kuu | 2012-11-30 22:48 | 茶人 | Comments(0)

よい人格からよい字が生まれる。よいヒトだけによい茶の湯が出来る。 (北大路魯山人の言葉から)

***

仰いでは宇宙に字を書け。
俯しては砂上に字を習え。
書には必ず「美」がなければならぬ。
人間の行為、人間の作品は其の人を反映せずにはおかない。
よい字というものは、よい人格が生む以外、ほかに生んでくれる母体はない。

北大路魯山人

***


はげしく同意


茶の湯も同じだな


茶の湯を習えば素敵な人になれます、

みたいな物言いには、僕は疑問も感じている


つまらない人間が茶の湯を習って、一体何が出来る?

つまらない人間が教える茶の湯って、一体・・・?


よい人間がよい茶の湯をするんだ

素敵なひとだけが素敵な茶の湯をするんであって

面白い人間だけに面白い茶の湯が出来るんだと思う



茶の湯が教えてくれることは確かに沢山ある

けれども

実は、それ以上に、あるいはそれ以前に大切なのは、

茶の湯から何をどれだけどんな風に学び、感じ取れるか?

という、ひとの器だろう


また、
茶の湯だけやっていれば素晴らしい茶の湯に辿りつける、という訳ではない

お茶だけやって、お茶臭いいわゆる「お茶人」になるのは、まっぴら御免だ

さまざまに、たゆみなく、じっくりと、ひとの器、全人格、人物というものを磨き、育てていかなくっちゃ


僕は

そこら辺をしっかり踏まえて

茶の湯精進をしたい


茶人である前に、ただのヒトでありたい


空をみつめ

自然に学び


なんでもないヒトになろう。

なんでもない茶の湯をしよう。

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by so-kuu | 2012-11-29 22:25 | 茶人 | Comments(2)

大徳寺納豆と浜納豆

亀屋陸奥さんの「六条西寺内松風」は、曰く、

「大徳寺納豆ではなく浜納豆を使っています」

---

「浜納豆」って?

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「納豆の一種。
煮た大豆に麹(こうじ)・小麦粉をまぶして発酵させ、塩汁に漬けたのち乾燥してサンショウ・ショウガなどの香料を加える。
浜名湖北岸にある大福寺で作り始めた。
浜名納豆。」
(コトバンク)


へえ。

元祖 ヤマヤの浜納豆

ってのが有名らしい

今度、食べてみよう、っと。

---

大徳寺納豆

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大徳寺一久のが有名
他に、本家磯田、とか
先述の、紫竹庵、とか

で、

大徳寺納豆と浜納豆の違いって?

「六条西寺内松風」を観察し、食べてみて感じた一番の違いは・・・

・「大徳寺納豆」 ・・・は皮が潰されて、大小の塊になっている
・「浜納豆」 ・・・は皮がそのままで、豆本来のひと粒ずつの姿をとどめている

ということだろう

---

菓子に使った場合、

「大徳寺納豆」は、香りと味が生地にうつりやすく、
「浜納豆」は香りと味が生地に(比較的)うつりにくく、豆が納豆のパンチを留めている

ということになるかと思う

それが、例えば、

・六条西寺内松風(出会うと嬉しいアクセントとしての納豆)

・無門(うすく全体に大徳寺納豆の香りと味)
のキャラクターの違いになっているように感じる



(以上メモ)
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by so-kuu | 2012-11-29 12:30 | 菓子 | Comments(0)

無門 (亀屋良永)

大徳寺納豆が好きで、
大徳寺納豆を使った和菓子があると、
チェックしてみる・・・

---

「無門」 (亀屋良永)

小さな長方形の落雁

大徳寺納豆を使った和菓子の中でもこれは珍しく
落雁生地全体に大徳寺納豆を混ぜ込んだ感じ
落雁全体が薄茶色になっている
大徳寺納豆の姿も消えて、潰したカスが点々とのぞくだけ

そんな訳で観た目は実にわびてる

で、味は?
なんというか
甘じょっぱいと言うか
大徳寺納豆がアクセントとして働かず、均一に薄められた感じがする

うーん
どうなんだろうなあ

好みの分かれるところでは?





追記:


亀屋良永といえば、

『御池煎餅』

が有名
軽い歯ごたえと淡い味わいが実に結構

これがまた原則京都でしか買えないお菓子で
日持ちもするため東京へのお土産に喜ばれるのだけれど、
割れないよう缶入りのため、みやげにするには嵩張るのが難点なんだよな
軽いんだけれど、リュックやスーツケースの中で場所取るとる
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by so-kuu | 2012-11-28 12:58 | 菓子 | Comments(0)

大内山えくぼ (千本玉寿軒)

大徳寺納豆が好きで、
大徳寺納豆を使った和菓子があると、
チェックしてみる・・・

---

「大内山えくぼ」 (千本玉寿軒)

http://tabelog.com/kyoto/A2602/A260202/26003746/dtlphotolst/P899195/?ityp=1
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ごく小さな一口らくがんの中に、
これまた、ポツリ、と(たぶん刻んだ)大徳寺納豆が入っている

大徳寺納豆の独特の香りと塩け、
落雁のシャリッとした食感と甘さ、
それが溶けあって・・・いない

大徳寺納豆と落雁とは、混じり合わないんだな
ほんの僅かに、大徳寺納豆の湿気とかすかな酸味が落雁に写っている・・・のがイマイチ

如心納豆はよく出来ているなあ”

と感じさせてくれる、「大内山えくぼ」だ




(大徳寺納豆と落雁は合わない、と思っている僕だけれど、
大徳寺納豆と落雁がたまらなく好き!という方もいるだろうと思う
味の好みも、茶の湯も、人それぞれでいいんだな)
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by so-kuu | 2012-11-28 12:55 | 菓子 | Comments(0)

憶昔 (亀屋陸奥)

大徳寺納豆が好きで、
大徳寺納豆を使った和菓子があると、
チェックしてみる・・・

---

「憶昔」

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亀屋陸奥さんのWEBサイトによると・・・

「本願寺境内の滴翠園・滄浪池(てきすいえん・そうろうち)に臨んで建つ楼閣、 国宝 飛雲閣 (ひうんかく)。
とりわけ茶室「憶昔」(いくじゃく)の間は、 利休の美の宇宙といってもよいでしょう。

その簡素な中にも重厚な趣を湛えた「憶昔」の間にちなんだのが、 当店の菓子「憶昔」(いくじゃく)です。
奥行きのある甘味と浜納豆の味わいが 優しく静かに広がります。

砂糖、白餡、米粉、和三盆、浜納豆、肉桂を混ぜて形作ったしっとりして柔らかな落雁です。
4個、9個、16個化粧箱入」

とある



食べてみると・・・

しんなり
というか
しんにゃり

大徳寺納豆(亀屋陸奥さんは、「大徳寺納豆でなく、うちは浜納豆を使っています」と拘っているが)は、まあ、そのとおり

とにかく、落雁地のシンニャリした印象が強く、
浜納豆とのハーモニー、とかそういう感じに至らない、と感じるのは僕だけかな?
砂糖、白餡、米粉、和三盆、浜納豆、肉桂、と原料も色々使っているけれど、全体のまとまりはイマイチの印象

それから、
大徳寺納豆と「浜納豆」には、ひとつ大きな違いがあるように感じる
それがこの菓子にも影響していると思う
(大徳寺納豆と浜納豆の違い、については、追って別ページにて)

(大徳寺納豆と落雁は合わない、と思っている僕だけれど、
大徳寺納豆と落雁がたまらなく好き!という方もいるだろうと思う
味の好みも、茶の湯も、人それぞれでいいんだな)


追記:

亀屋陸奥さんがWEBサイトでいう茶の湯観はユニーク

>「憶昔」(いくじゃく)の間は、 利休の美の宇宙
>簡素な中にも重厚な趣を湛えた「憶昔」の間

茶室に書院が付き、相伴席がつき、
上げ台目切りだけれど中柱はなく、
一方、床柱は、ゴツゴツと大きな南方の珍木

どこが利休の美?
どこが簡素?

大変賑やかな茶室、だろうと思う

利休の美、室町・安土・桃山の美とは遠くて

至って西本願寺さん的、江戸期的な趣味だと思うなあ

利休、利休、ということもなかろうに

(単に知識不足ならまだいいのだけれど)

亀屋陸奥さん
西本願寺の出入り菓子司
なので
同じく西本願寺お抱えの茶匠である、
藪の内流の茶の湯観に従っている、ということかな

藪内流は、昨今、利休との関係を強調したがるようにも感じられる

紹鴎からつながる古儀の茶、
古田織部にも通じる武家流の茶、
とうたっているのだったら、
利休顕彰は不要だろうに
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by so-kuu | 2012-11-28 12:52 | 菓子 | Comments(0)

如心納豆 (千歳屋菓舗)

北村美術館を後にして、
河原町通りを南下
医大の前のラーメン屋、
行きつけの器屋さんを過ぎて、
丸太町通りを西に
野村美術館へ向かう

途中でいつも寄るのは

千歳屋菓舗さん

大徳寺納豆を使った和菓子
 
「如心納豆」が大好きなのだ

---

「如心納豆」

大徳寺納豆を芯に豆粉で包み粉糖をまぶした、白くて小さな丸い粒

大徳寺納豆をよく乾燥させて、
それを蜜の生地に一粒ずつ転がして、
豆粉で包み、
熱風乾燥し、
ゆっくり冷まして、
また転がして、
・・・という作業を15回繰り返してできあがるんんだとか
最初に乾燥させるのに、4,5日、
梅雨の頃は10日、
そのあとの工程でも、しっかり乾燥させずに作ると、最後に割れてしまう、とも
ご苦労だな

実に美味

口に含むと、まずほんのりと甘み
噛むと、大徳寺納豆の香りが現れる
舌の上で、その甘みと香りが混じり合ったところに
中身の大徳寺納豆の塩気が乗ってくる

といった味わい

シンプルだけれど手間のかかるレシピ
飾り気がなく、それでいて愛嬌のある姿
大徳寺納豆の侘びた風情

特に季節のものではないけれど
秋から冬にかけての茶の湯にも、実に趣深いだろう

---

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表千家七代・如心斎宗匠の名を冠した菓子は、他に、実に美しい

「如心松葉」

もあるが、こちらは現在製造中止とか、残念




追記:


如心納豆を求めて、千歳屋さんに寄るのは何度目かな?

今回でハッキリわかったことがある

それは、

“如心納豆は時間に余裕を持って買いに行け”

ということ

千歳屋のご主人が、お話好きなのだ

今回は、20分ほど
その後、泉屋博古館・野村美術館に行く予定だったので、ちょっとしびれた

そう言えば、前回は、30分位お話きいたかな
チャーミングなお父さんで、ついつい聞いてしまうのだけれど
話が途切れそうになると次の話題に移る名人でもある

今回、興味深い話を聞いた

「あるお茶の先生がいてはって、その先生がまた粋な人で、うちの如心納豆でブランデー呑むんやて。」

なるほど

イケるかも

家にブランデーの買い置きがないので、ウィスキーで試した

なかなか

土産に渡した酒豪のお茶人さんにこの話をすると、

「たしかに、濃い目の焼酎でもいける」

とのこと


飲兵衛の菓子でもあったのか



チャーミングなご主人にも
いつまでも元気で
楽しいお話を聞かせて欲しい
そして名菓「如心納豆」をずっと作り続けて欲しいなあ



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by so-kuu | 2012-11-28 12:00 | 菓子 | Comments(0)

根津美術館 口切 -茶人の正月-

根津美術館に通っている

展示室6の茶道具展示を観る

口切 -茶人の正月-

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○絵唐津塩笥形火入

たっぷりとして
温かみがあって
冬が来るなあ、って感じ
炉の季節を迎える嬉しさがいや増すような
唐津の火入

○蒟醤(きんま)鳥唐草文莨入


・四耳茶壺 銘 初瀬 福州窯 元--明 14-15c

左奥に傾いてる


◎責紐十王口釜 天明 16c

十王口で責紐で荒肌で天明らしい渋いいい釜
形の曲線もなだらかで美
継ぎ目の下はスッとすぼまる


・尻膨茶入 銘 青山 瀬戸 室町 16c

尻膨形
気付けば面白いことに、
茶入のナリと蓋の小さなツクのナリとが相似形
茶入の形に合わせて蓋とツクを誂えた、ということのようだ
数寄者の遊びだな


○井戸茶碗 銘 さかい 朝鮮 16c

井戸手
ぱっとしないかな


○茶杓 古田織部作 一燈宗室追筒

深樋
蟻腰
折撓
櫂先は丸と平の間くらい、自然な感じ、樋の部分がえぐれてやや左下がり
スカッとした感じの作
追筒は一燈宗室

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○耳付大蕪花入

曲線がふっくら
龍?耳


・肩衝茶入 銘 八雲

達磨(だつま)形、って感じに胴中が張っている
一面にムラムラと釉景色あり


○玉子手茶碗 銘 小倉 朝鮮 17c

しっとり
入白色の肌の所々に青みが入る
鏡は大きい
目跡4つ


・阿蘭陀莨葉文水指 フランスまたはオランダ 18-19c

いわゆるオランダ(阿蘭陀・和蘭・紅毛)の水指
時代は下ったものなんだな


○紅志野茶碗 銘 あさか山 美濃 16c

紅志野なら
根津さんにあるもうひとつ、無銘のものがいいな
初期楽焼の祖形では?または初期楽焼に倣ったのでは?と思うような、シンプルでしずかなフォルムが好きだ
それに比べると、これは、ちょとうるさいか


・黒楽茶碗 銘 雪峰 楽道入作

うるさい、と言えば
道入(のんこう)の作ゆきも、饒舌だ
上手、名手と言われるのは、わかるけれど
これ見よがし、どうだと言わんばかりで
ちょとうるさくて、使いたい気になりにくい

この茶碗は
つやつやとした黒釉
闊達な造形
内側口辺の釉抜を雪の峰に見立てての銘だろう



(備忘録)
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by so-kuu | 2012-11-27 22:20 | 茶道具 | Comments(0)

初霜 (太市)

「初霜」

西小山の太市さん

渋い焦げ茶色のきんとん地に
真っ白な粉糖がうっすらとまぶしてある
キレイ

霜柱を踏んだ日を思い出させるようで
初冬の一日に嬉しいご趣向

固すぎず水っぽ過ぎず
甘すぎず物足りなくなく
後味豊かながらくどくなく
美味

ごちそうさまでした
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by so-kuu | 2012-11-27 07:46 | 菓子 | Comments(0)

炉灰をふるう (灰の粒度と茶の湯灰の趣き)

炉灰を篩う、ということについて

あるひとは、
夏の灰作りの時点で篩って、
密閉容器に入れて保管し、
炉の季節を通して、夏に篩った灰をそのまま使う

また別のひとは、
夏の灰作りの時点では、
壁土くらいの固さに練った灰を、
塊のまま木樽に入れて保管し、
炉開き前までの時間で自然乾燥させ
(木樽は吸湿・放湿するので、灰は少しずつ乾いていき、その脱水の過程で灰が収斂し、まとまりのよい灰になる、という説あり)、
炉の季節に、黒砂糖のような塊状の灰を篩って使う



さて、
僕は・・・
どちらかというと後者
ただし、木樽に入れず、ポリ容器に保管
なので夏の灰乾かしの時点で、握って固まる、ベチャベチャでもなくガチガチでもない、というくらいの感じにしている

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(写真:夏にある程度湿った灰をポリ容器に入れて表面を慣らしたものを、炉開き前に見たところ。
表面がやや乾いているものの、全体ではしっとり。
立ててあるのはアイスキャンディの空容器に水を入れたもの、乾燥防止に)

で、炉開き前に、一部の灰を篩う(炉中、下地になるくらいの量)
そして、茶事のたびに、灰を篩う、という仕組み

ところで、

その灰篩いでは、
粒度の違う3種類の炉灰を作る

荒目の灰篩の使い方がポイント
使い方次第で、粒度の粗い灰も細やかな灰も作れる

おにぎり状にした湿り灰を

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① チーズの塊を粉チーズにする要領で、灰篩の目に軽く擦って削っていくと ・・・細やかな粒灰 <炉中下地になる灰>
② 胡麻をするような感じで円を描くように篩にこすり付けると ・・・やや粗め粒灰 <茶事で客を迎える前に炉中一面を覆う灰>
③ 灰篩に直角に押し付けるように、また指で潰すようにすると ・・・ごく粗い粒灰 <灰器に入れて炭点前で使う撒き灰(いわゆる)濡れ灰>

①と②を混ぜれば、細目&中粗目のブレンド灰
②と③を混ぜれば、中粗目&粗目のブレンド灰
(ブレンド灰を古くは「ふくさ灰」と言ったそうだ)
(そういえば、茶懐石でも、合わせ味噌のことを、「ふくさ仕立て」と言うな)

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(画像:
・上の三角の灰は③粗目オンリー、
・右の丸いのは③と②のブレンド中粗灰、
・右の三角は中目オンリー、
・下の丸は①と②のブレンド中細目ブレンド、
・左の三角は細目灰オンリー、
・・・違いが感じられるかな?どれも同じに見えるかな?)

上記全て合わせると、5種類の灰が手に入るし
灰篩いの通し方でも、灰の粒の大きさ、炉灰の表情は、無数にあると言ってもいいだろう

で、

さまざまに作れる炉灰を、季節や気候、その日の茶事の趣向などによって使い分けたら、楽しいだろう

そんな訳で、
僕としては、
夏に灰を篩ってしまって、そのままの灰をただずっと使うのではなく、
基本的に、炉灰は、塊状で保管して、使う際に篩いたい、と(今のところ)考えている
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by so-kuu | 2012-11-26 12:46 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)