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老僧 (井戸茶碗拝見記)

古井戸茶碗 銘「老僧」を観た


井戸茶碗といってもいろいろあって。
老僧は、いわゆる小井戸(または古井戸)と言われる。

肌や色味は、まあ、井戸。
けれど、やや暗めで、ちょっと荒れてる。
シミもニュウも多い。

高台まわりのかいらぎがすごい。
ギラギラとひび割れ、ちょっと剥がれていたりする

そしてなにより、全体の大きさに比して高台径が大きい、ってのが一番の特徴かな
高台径が大きいおかげで、全体が小振りに見えるくらいだ

命銘はひょうげもの・古田織部。
「老僧」の箱書が織部の字という感じがしたし。
織部好み、って感じがする。

大阪は藤田美術館で観る。
藤田傳三郎追悼茶席の本席に相応しい格のある茶碗を、と取り合わされた、とあったが。
それほどのものでもないような気がする。
のは僕だけかな?


*あ、そうか!
この「老僧」は豊臣秀吉旧蔵だった
ならば、「今太閤」を自称した傳三郎翁には、格別の思い入れのある一碗か
そしたら、追悼茶会の主茶碗には、これなのかな
ちなみに、「蓬莱井戸」(別名「紹鴎井戸」)も武野紹鴎→豊臣秀吉と伝来して、現藤田美術館蔵のようだ
けれども、やっぱり「老僧」がベストだったのかな


これは、きっと、通好みな一碗なんだろう
好き嫌い、好み、ということの他に、
「老僧」の凄みはまた老練な茶人でないと判らないのかも

まあ、茶境というものがあるのかな

僕にとっては、今のところ、井戸と言えば、大井戸の雄大さ、大らかさ、が第一。
そして、井戸茶碗の魅力は潔く、衒いのないところ。

老僧は、明らかにそれとは違うタイプの井戸茶碗のように感じる。


老僧は、井戸茶碗の中でも、唯一無二の「老僧」手井戸茶碗だと思うなあ。


(いつかの日のための自分用メモ)
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by so-kuu | 2012-04-22 22:43 | 茶道具 | Comments(0)

織田有楽大阪天満屋敷茶室(復元、「元庵」)

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織田有楽大阪天満屋敷茶室をみた。

元は、大阪城の北、現在の大阪造幣局(桜の通り抜けで有名)の場所にあった、とか。
屋敷と茶室と共に、古図を元に復元されたもので、
表千家の即中斎宗匠により「元庵」と名付けられている。

平三畳台目
あるいは
長三畳台目

とにかく平べったい、というか、細長い、というか

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点前座の向きからすると平三畳台目だけれど、
にじり口を入る向きからすると縦長で。
その一番奥に台目畳の点前座があり、
そして、点前座の向うに床があるいわゆる「亭主床」というやつだ


風炉先向うに洞庫(道幸とも)があるのが珍しい。
特に風炉の季節は、どうやって使うんだろ?
表千家不審庵のように、風炉の季節は隣の畳で点前するのではないかな?

客座の後ろには、二間通しでずーっと窓。
風炉先の上部にも窓あり。
亭主床に光を届けるための工夫だろう。

なによりユニークなのは、火灯口(給仕口)が馬鹿デカく、二枚障子でドーンと開く
必ずしも給仕口ということはなく、客が次の間から広間へ移るためにも使える、というのかも。
また、細長い四畳の狭苦しさを解消するために、場合によって、開け放つのかも、とも感じた。

さて
いわゆる千家流とも、武家流とも、違う、この織田有楽の茶室。
とても面白く拝見した。
なんか、自由だ。
いわゆる形が定まる前の、茶人それぞれの創意が茶の湯の楽しみであった時代の様子が垣間見えるような気がする。

そして、
僕は、なぜか、織田有楽の茶の趣味が、割と好きなのだ。
嗜好・指向がちょっと似ているのかも?
利休さんや織部さんを別に崇め奉ってない、ってところも自然で結構。

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by so-kuu | 2012-04-22 12:23 | 茶室 | Comments(0)

樂美術館 樂歴代の名品 秘蔵の長次郎を見る 万代屋黒 香炉釉井戸形茶碗常慶作 

樂美術館に行った

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春期特別展
”樂歴代の名品 秘蔵の長次郎を見る
利休所持・利休の婿 万代屋宗安伝来黒樂茶碗 「万代屋黒」”

その

・ 「万代屋黒」

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赤楽?
と思うようだった
薄暗い展観室の赤みがかった照明のせいかも
その位、
黒楽が赤楽に見える位、
肌がカッセカセ

何と言うか
かりんとうみたい
というか
黒砂糖の蜜が乾いたような感じ

いわゆる長次郎形と言っていい
すんなりとしたナリ
よくいう五岳やら腰のくぼみや作意的なゆがみなどがなくていい


ユニークなのは
高台が高いこと
ちょっとの違いで
ずいぶん腰高に見える


他に


・筆洗形黒楽茶碗 道入(のんこう)作
 
面白い手
でも
北村美術館所蔵の同類品の方がよいと思う


・香炉釉井戸形茶碗 常慶作

は久々に観たけれど
なんか、いいな
樂茶碗、とか楽家がオーソリティーになる前のモノ、って感じがする
井戸茶碗が流行っている、といえば、井戸茶碗を作ってみる
ってのは、健全じゃあないか
うちは楽家だから轆轤は使わない、とかいうのは、創作において足枷でもあると思う

僕個人は、ものづくりをするひとに対して、茶人の好みを押し付けたくない、と思ってる
作り手が自由につくったものに、茶の湯に使いたくなるようなものがあったら、取り上げればよい

創成期の数寄者はそうであったろうし
だから茶の湯が面白かったのかも

好み、という楽しさもあるのだけれど
当然ながら、その前提に「目利き」である、ということがある

そんなことを、ちょと想った

一方で

長次郎を意識した、
五代・宗入の作風・作品が、
僕は好きだったりもする

今回も一碗みた

先日、東京・京王百貨店に出た
黒楽茶碗 銘「安分」 宗入作
の方がよかったかな
アレは、すごくよかった
手取りが良さそうで
(などと思っていたら、
後で、祇園のお店で、安分と再会。
あらためて観ると、それほどでもないか。)

4時を過ぎてお邪魔したので
ゆっくり観られなかったけれど

光悦の筆など、いろいろ拝見

展示品目録はこちら

帰りに
武者小路千家
中村宗哲家
の前を通って
今出川に出て、
京都駅へ

抹茶・和菓子・漬物などを買い込んで、
名古屋へ

(茶の湯の旅2012春は、犬山・名古屋編へつづく・・・)
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by so-kuu | 2012-04-21 16:30 | 茶道具 | Comments(0)

大西清右衛門美術館 茶の湯歳時記

大西清右衛門美術館

季節の特別展は、「茶の湯歳時記」


鮎地文撫肩釜/初代大西浄林作

がよかったな

撫肩の釜の肌に鮎が沢山泳ぎ回っている

初夏によい
けれど
釜は完全に炉の釜だ

昔は
季節について
今のような形でうるさくなかった
ということもあり
また
鮎(魚)は子沢山という意味で縁起物なのだ、という
であれば、季節を問わず使ってよし、とも言える、とか
解説に
そんなことが書いてあった

7階の茶席2つも面白く拝見
ベランダの小さな露地(茶庭)も
コンパクトで
メンテが楽そうだな

2階受付脇の寄付もステキ
床には
「花下一壺酒」
吊釜・鐶・鉉には桜の象嵌
炉縁も桜
お花見だ
炉の灰の形がよかった
四隅からの掻き上げはキリッとして
火袋は丸くて、やや小さめのほど良い大きさ
釜底との距離も近めで
少ない炭で湯が湧きそうだ

時間がなくて
さらっと観た

ご親切に
MKタクシーさんを呼んでくださったが
なかなか来ずに
外で拾った
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by so-kuu | 2012-04-21 15:50 | 茶道具 | Comments(0)

野村美術館 かなの美/早蕨の茶

野村美術館

野村証券の創業者、野村徳七(野村得庵)のコレクションを集めた美術館。


今回の企画展は「かなの美」がメイン。
さらっと拝見。

地下階に併設の館蔵品展が「早蕨の茶」。

○野々村仁清作 長肩衝茶入 銘「存命」

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この、ながーい茶入を実見しに、南禅寺畔まで。
本当に、長い。
ウィンドウ越しに指で採寸し、帰ってから指を定規で測ったら、
14センチ強!
添えてある説明書きには、
「天目台にのせた茶碗の高さとバランスがとれるように、金森宗和が指導か。」とか。
お公家さんなどとの付き合い上必要だったのかな。
まあ、バランス取らなくてもよかったんだろうけれど。
面白いモノが生み出されたものだ。
これだけ長ーい異様な茶入だけれど。
形・バランスは、すっとキレイ。
胴紐は高い位置にずらしてあり。
釉は総掛けでなく、下の方で干網形の土見せとなっている。
その辺のセンスが、やるなあ。
宗和?仁清?
さすが、かも。

他に

・蕨蒔絵膳・碗
酒井抱一下絵、原羊遊斎塗、とか。

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小間にしつらえた道具も立派だった。
が、印象に残るものはあまりなし、かな。
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by so-kuu | 2012-04-21 15:19 | 茶道具 | Comments(0)

金地院八窓席

南禅寺内、金地院の、茶室「八窓席」をみた。

金地院は、
徳川家康のブレーンとして知られる、以心崇伝の寺で。
徳川家光の命により、
小堀遠州が、普請を担当した寺そうだ。
東照宮を望む鶴亀(蓬莱山)の庭も、遠州による。
茶室「八窓席」も小堀遠州デザイン。

蹴上駅から野村美術館へ向かう途中、
通りがかりに観に行ってみた。

「縁側ににじり口」というのを実際にみて、使ってみたかったので。

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方丈の裏手にまわり。
外腰掛から、まず縁に上がる。
すると、左手に茶室のにじり口がある。
また、正面には二枚引戸があって、いわゆる鎖の間のような部屋に通じていて。
入ると、その脇に茶室への2枚引戸もある。

客は、
まずは縁側に上がってから、
・貴人口
・にじり口
どちらでも好きな方を選んで入席出来る、
というわけだ
あるいは
貴人は貴人口、伴のものはにじり口、
だったのかも

貴人に対する細やかな配慮。
自身が江戸時代に生き残った大名であり、江戸幕府にえらく気を遣った、遠州らしいデザインと言えるだろう。

ここでの茶の湯は、
徳川幕府関係者に対して
あるいは
徳川幕府による公家衆の接待として
なされたのであろう
と推察する

さて、茶室の中は。
これまた、遠州らしい。
ディテール省略。

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茶道口の裏の一室は六畳。

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さらに二畳ほどの水屋が張り出している。
六畳でも茶が出来るようなっている、とかで。
本席の真裏に奥行きのごく浅い床がつくってある。
その分、本席の床の奥行きもやや浅くなっている。
水屋から出て点前すると逆勝手下座床、ということになるか。
個人的の感触としては、この六畳自体が豪華な水屋というところか、と感じる。

好きか?と言えば、
全然好きじゃない。
けれど、邸宅の中の茶室のレイアウト、の参考にはなるかも?

東京・練馬の広徳寺さんは、遠州さんのお墓もあるそうで。
最近建てた茶室も、遠州流で、「縁側ににじり口」とか。
また、なんでも、刀掛をつけることにこだわったそうだ。
遠州さんは、実際にはあんまり刀使わなかっただろうけれど。
遠州流では、それでもやはり、刀掛にこだわる、というのがおもしろい。
“武家流でござる”というアピールなのかな。

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by so-kuu | 2012-04-21 14:30 | 茶室 | Comments(0)

北村美術館 「野遊の茶」 疋田筒

北村美術館の春・秋の企画展示は、茶事形式で楽しい。

都合がつけば観に行くようにいしている。

2012年春は「野遊の茶」。

・寄付
・懐石(魯山人作品で、テーマとは必ずしも関係ないが)
・薄茶席
・野点席

からなる。

見ものはいろいろあったけれど。

・野点の釜まわり

が楽しい。
地面に、三本の木を組んで立て、
蔓で薬缶を吊るし、
松葉と小枝で湯を沸かす趣向
その三本の木の樹種を違えてあるのが、さすが。

北村謹次郎氏の茶名は「宗親」だそうで。
“立木を見る”と書く「親」の字を名乗るとは、いかにも林業家としての矜持を示している。
四君子苑でも、材木・銘木が見もののひとつだけれど、野点の仕立てにも唸らされる。

そして、何より

・古雲鶴手筒茶碗 銘「疋田筒」

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が素晴らしい!

大名物、という肩書は僕にはどうでもよいけれど。
ビックリするような出会いだった。

なんとも、キレイな器肌の色。
一般にくすんだ青緑というイメージがあった雲鶴手だけれど。
「疋田筒」は、いわば、ブルーグレーだ。
明るく、淡い青みの、その発色が実に潤っている。
その色合い、肌合いが、みずみずしくて、ひどく印象に残った。

他の名物「挽木鞘」なんかと比べて、筒茶碗としては、背は低めで、
半筒くらいの感じが、また奥ゆかしいようで、よかった。

展示を観る前に、北村邸「四君子苑」を観た。
春の特別公開中だったのだ。
その話は、別のページで改めて…

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by so-kuu | 2012-04-21 13:03 | 茶道具 | Comments(0)

四君子苑 北村謹次郎邸 1 茶室「珍散蓮」 

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京都・賀茂大橋の畔から大文字を見渡す、
北村謹次郎邸、「四君子苑」を訪ねた。

大阪・京都に出かけたのが、たまたま春の特別公開期間中だったのだ。

素晴らしい!

なんというのかな、
感じがいい、
というのか、
気分がいい、
というのか、
お好みに、共感できる気がするのだ。

古来の名茶室は沢山ある。
近代以降のお数寄者さんの茶室や邸宅も色々ある。

その中でも、
この「四君子苑」には、
なんだかとても惹かれるものがある。

理由は、自分でもよくわからない。

見どころは、これまた、沢山って。
とても書ききれそうにない。
とりあえず、思い付くままに。

・数寄屋群・・・北村捨次郎(数寄屋の名工)により1944年完成
(戦後、GHQによる接収期間を挟んで)
・住宅棟・・・吉田五十八(昭和の建築家)により戦後に設計された

もちろん、数寄屋群が素晴らしい!
けれども、住宅棟にも、それはそれで見どころあり
特に、住宅棟は数寄屋群と庭を観賞するための建築だ、と考えると、よく出来ている。

今回一番の発見で、勉強になったのは…

・小間「珍散蓮」の給仕口

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ユニーク。
例えば、堀内長生庵のようなオーソドックスな禿口の給仕口でもなく、
例えば、玉林院・のような、白太鼓襖2枚でもなくて、
茶道口は普通の白太鼓襖方立口なのだけれど、
給仕口がすごく幅広の炭色紙の太鼓貼襖!
襖だけ見ると、常識・定石を外れたモノなんだけれど、
その壁面から床への面全体を考えると、すごくキレイに納まっているように感じた。
白の戸一枚と黒い壁だけのようにスッキリ見えて。
その黒い壁が実は襖(襖よいうより可動壁という感じ)で給仕口になっている、という仕掛け。

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さらに。
その茶道口・給仕口の奥に畳一枚あり。
2枚の襖を外すと、少し広々する。

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客人数が多い時などのための工夫だそうで。
床脇の相伴席では、相伴しにくい位置だれど、茶室全体の雰囲気が変わって面白いかも。

敷居と鴨居が目立つかな?と思ったが、そうでもない。
いいかも!

(後で知ったが、敷居は着脱可にしてある! …僕も考えていたやり方だ!!!)

古田織部の燕庵を参考にしたとか。
また、北村氏は織田有楽の如庵が好きでそういう茶室を作りたかったがスペースの問題で断念、とも聞く。

僕個人としては、燕庵より如庵の影響を強く感じる。
レイアウトが基本的に同じだもの。
パッと見、庭玉軒とか閑隠席に似てる、と思ってたけど、ああ、これでも如庵が下敷きか、と楽しい発見。

茶席全体の構成は如庵より、
相伴席の部分(屋根裏天井のようすなど)は燕庵より、
といったところか。


珍しい給仕口。
亭主の好みや、
その茶室ならではの事情からくる、
その席だけの工夫。
それこそ、数寄屋。
楽しい。


(続く・・・ 北村謹次郎邸「四君子苑」の謎をとく その1 数寄屋・茶室棟編 へ)
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by so-kuu | 2012-04-21 13:00 | 茶室 | Comments(0)

湯木美術館 名物記に載せられた茶碗と名碗たち -高麗・樂・国焼を中心に-

湯木美術館を訪ねた。

湯木貞一さんの好みは、
なんというか、昭和の数寄者の一典型、という感じがする
というのは、僕だけかな?
志野やら、黄瀬戸やら、仁清・乾山やらを賞翫する、割と華やかなイメージ。
料理人さんだから、そういう風になりやすいのかな。


2012年春の企画展は
「名物記に載せられた茶碗と名碗たち -高麗・樂・国焼を中心に-」

お茶碗。
何かよい出会いがあればいいなー、と思って出かけた。

○大井戸茶碗 銘「對馬」

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口辺に1か所ニョキッと出っ張りがあるのが特徴だな。
上手、とは言えない。
但し、全体には、形もなかなかによい。
口径は15センチを切る割りに、大らか。

◎彫三島茶碗 銘「外花」

僕は彫三島は好きで、良く観るけれど。
これはいいなあ。
いわゆる、外花の手で、銘も「外花」。
肌は赤い系、静か、おとなしい。
自然に開いたなりが、端正で実に好もしい。
見込底には窪み有。

○志賀焼熊川形茶碗

對馬の産。
形は熊川のようで、カワイイ。
肌は玉子手風。
雨漏あり。必ずしも好みではないけれど、汚らしい感じはないかな。

△古唐津茶碗 銘「富士」

鬼熊川風の形。
ゆがみ、というか、ひしゃげ、というか。

○色絵武蔵野文茶碗 仁清作

面白いデザイン、というところか。
名作「片男波」ほどではないけれど。
白釉の流し掛けがキレイ。
素地がほの赤いのも、優美。

茶席再現展示の道具組みも面白かった
特に印象的だったのは…

・自在 真塗大徳寺棒 益田鈍翁所持
塗の棒の自在。
木地の鄙びた自在でないのも、面白いかも。

・炉縁 昔形栗投 如心斎判

ほとんどが面取、という感じの投栗。

志野「広沢」とか、
柿の蔕とか、
長次郎、とか、
色々あったけど、

とりあえず、以上。
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by so-kuu | 2012-04-21 11:30 | 茶道具 | Comments(0)

藤田美術館 「藤田傳三郎の軌跡」

藤田美術館。

藤田傳三郎さんのコレクションは、いわば”S級品揃い”。
類品の中の2番手、というようなものでなく、
そのジャンルの頂点に立つような品ばかり、
という印象あり。
所謂「近代の数寄者」の中でも比較的早い世代の人物だからだろうか?

僕の好みに合うか、と言えば?
それは、モノによる。

さて。
2012年春の特別展は、
 「藤田傳三郎の軌跡」。

傳三郎の十三回忌茶会の道具組みを再現するという趣向。

仏教美術品が多い。
また、伝来や銘などが仏教に関連するものが多数取り合わされた茶会だったようだ。
個人的には、”法事の茶なら、仏に関する取り合わせ”ってのは、あんまり面白くない、と思う。
特に、仏に因むものを重ね過ぎるのは、ついてて、いやだな。

目についた道具をメモる。

・古井戸茶碗 銘「老僧」

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まあ、小井戸だ。
肌は、まあ、井戸。
井戸らしい色。
けれど、やや暗めで、ちょっと荒れてる。
シミもニュウも多い。
高台まわりのかいらぎがすごい
ギラギラとひび割れ、ちょっと剥がれていたりする
そしてなにより、高台径が大きいのが特徴かな

命銘はひょうげもの・古田織部。
「老僧」の箱書が織部の字という感じがした。

追悼茶席の本席に相応しい格のある茶碗を、と取り合わされた、とあったが。
それほどのものでもないような気がする。
のは僕だけかな?
これは、きっと、通好みな一碗なんだろう
「老僧」の凄みはまた老練な茶人でないと判らないのかも

茶境というものがあるんだな

*あ、そうか!
この「老僧」は豊臣秀吉旧蔵だった
ならば、「今太閤」を自称した傳三郎翁には、格別の思い入れのある一碗か
そしたら、追悼茶会に主茶碗には、これだな

◎武野紹鴎作象牙茶杓

紹鴎ってもっと研究されていい、と思う。
千利休(を顕彰したい人達)に手柄をずいぶん横取りされているように思うし。
例えば堀内宗心宗匠は武野紹鴎を茶人の理想像の一つとして挙げていた。

さて、彼の象牙茶杓
優美ー!
キレイー!

遠州のキレイとは違って。
飾らずとも、それ自身が謙虚にして豊満、といった感じ。

○焙烙灰器 長次郎作

オリジナル、って感じ。
形はちょとゆがんでいる。
好きか?と言えば、好きじゃない。

・竹茶杓 藤村庸軒作

美竹使用でキレイな感じ。
宗旦でなく、遠州の影響下の品。

・沢蟹蓋置

いわゆる「七種蓋置」のオリジナルか。
元は筆架。
転用・見立ての初期数寄者による一例として観た。


取り急ぎ、以上、備忘録。
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by so-kuu | 2012-04-21 10:08 | 茶道具 | Comments(0)