「ほっ」と。キャンペーン

<   2009年 11月 ( 13 )   > この月の画像一覧

「煙寺晩鐘図」 伝牧谿筆 (畠山記念館)

b0044754_1155514.jpg


「煙寺晩鐘図」を観に行った

---

白金台の畠山記念館
近代茶数奇者、畠山即翁のコレクション

緑の中の美術館に
靴を脱いで上がりこんで
小ぢんまりとして見やすい(品数も少ない)展示室の
畳の間にまた上がりこんで
ショーウィンドウに向かって正座して

お目当ての画と出会う

---

横長の画面に
描かれた線はほんのわずか
絵というか紙の上に擦られた墨の跡というか
横に伸びたそんな描線の中に
寺の屋根がさっと描かれている
それが唯一の人工物で*
上下には薄墨が引かれ
残りの余白がハイライトのようになっている
その広がりと奥行き
そこにある空気
その場の静けさ
それがこの絵の命なんだろうな

---

その絵そのものもよいのだけれど
この絵の場合、題がいい
「煙寺晩鐘図」というタイトルが絵そのものと相まって
さらに観るものにその鐘の音が聞かせている
鐘の音によって閑寂の世界が一層深まっている

題とか名とか銘とか、ってのも
上手く使えば、面白いものだ

---

解説を読めば
この絵は元々は巻物に描かれたんだとか
いわゆる瀟湘八景図がさらに長い巻物に続けて描かれていた、ということ
すると
その中からこの「煙寺晩鐘」のシーンを切り取ったわけで
切り取って軸装したことの可否はともかく
その切り取り方、軸装も見事だと言えるな
金襴・銀襴の組み合わせや裂の色味の取り合わせも好印象

しかしながら
巻物として、「瀟湘八景図」としてあった作品をバラバラに分断したことには罪もあろう
根津美術館蔵の「漁村夕照図」は同じ巻物の別の部分と思われるけれど
絵の途中でバッサリ切られている
(その隣り合う部分は、なくなっているのかな?)
義満が座敷飾りのために分断し軸装したとみられている、とか
オリジナルのままの「瀟湘八景図」を観てみたかった、と思うのは僕だけではないんじゃないかな?

---

ちなみに「国宝」だそうだ
伝牧谿筆、とか
足利義満の蔵印「道有」が捺されている

室町時代には、紙の色ももっと明るかったろうから
もっと観やすく、霞の様子ももっと清らかだったろうなあ

---

近づいたり離れたりして
何度かこの絵と向き合ってみた

すこし離れたところから観たときに

なんかこう

風景が感じられたなあ

---

僕は僕の眼でこの絵を観た
つもりだった

いろいろ言えば言えるけれど
ただ、この僕の眼と僕の体に残る感覚を大切にしたい
と思っていたはずだった

茶掛の絵の最高峰、とかなんとか
そんなことを言わず思わず
ただ丸裸の体で丸裸の絵を観た
つもりだった

けれども

このメモになんやかや書いているところを改めて読んでみると

いやいや

僕は丸裸どころではなかったんだな

「煙寺晩鐘図」そのものをみた、ということの他に

ものをみる、ということについて

ちょっとした体験と学びがあったようにも思う


以上、自分のためのメモとして




中国の水墨画山水画に楼閣や橋・舟などの人工物が描かれることが多い
それは僕にとって長年興味深くおもっていることころだ
(個人的な好みをいえば、ヒトやヒトのつくったモノがない方がいいのだけれど)
[PR]
by so-kuu | 2009-11-27 12:17 | 茶道具 | Comments(0)

油屋肩衝 (名物茶入拝見記)

b0044754_12394854.jpg


茶入をみた。

「大名物」とか。
そんなことはどうでもいい。

「油屋肩衝茶入」と会い、向かい合って、みた。

大きい感じがするな。

姿も力強い。

肩がしっかと張っている。

反り返った口作りも美しい。

そして、肌合い。

暗褐色の、その黒々とした感じが佳い。
(茶入の薬について暗い黒い色を好むのは僕の趣味かもしれない)
釉の入り混じり具合は見るほどに複雑だ。

実にたっぷりとしているなあ。


…と、そんなところ。


どうしても欲しいか?と問われれば、そうでもない。

そんな、立派な「大名物」。


(畠山記念館にて)
[PR]
by so-kuu | 2009-11-27 12:15 | 茶道具 | Comments(0)

信長 (井戸茶碗拝見記)

b0044754_1151613.jpg




井戸茶碗を観ている。


「信長」井戸。


高台が細く、するっ、と立ち上がっている。

竹の節高台という感じもなく。

外に轆轤目が際出つのでもなく。

口辺は薄く。

轆轤の時点で歪んでそのままなのかな、かなり偏った感じ。

其の一部膨らんだ辺りが汚れたように変色している。


「信長」という銘にしては、力強くない。


むしろ、どことなく病身のようにみえた。


(畠山記念館にて)
[PR]
by so-kuu | 2009-11-25 19:39 | 茶道具 | Comments(0)

「戦国大名と茶の湯」展 畠山記念館

「戦国大名と茶の湯」展 畠山記念館
[PR]
by so-kuu | 2009-11-25 19:35 | 茶道具 | Comments(0)

『柳宗悦茶道論集』 柳宗悦著・熊倉功夫編

柳宗悦茶道論集 (岩波文庫 青 169-6)

柳 宗悦 / 岩波書店


[PR]
by so-kuu | 2009-11-18 18:34 | 茶書 | Comments(0)

『茶と美』 柳宗悦

茶と美 (講談社学術文庫)

***

[PR]
by so-kuu | 2009-11-18 18:32 | 茶書 | Comments(0)

無事 ~ 「柳宗悦の世界- 生誕120年記念特別展」(日本民藝館)

 
 
駒場の日本民藝館を訪ねた。

「柳宗悦の世界- 生誕120年記念特別展」。


そこにある、モノたちをみて。


なんでもない人であろう。

そう思った。


なんでもない茶をやろう。

そう決めた。
[PR]
by so-kuu | 2009-11-18 14:24 | 茶禅一味 | Comments(0)

今の茶人は驚くほど眼の力を有たない ~ 柳宗悦の箴言

b0044754_13243620.jpg

 
***

今の茶人は驚くほど眼の力を有たない。いかに醜い数々のものを美しいと思い込んでいるであろう。その点茶は多く派手であり気障である。「茶」に巧者な者は一種の好事家に過ぎない。末葉の智恵には詳しいが、本質のことには盲目である。「茶」の精神はもっと鋭く深く検討されねばならない。「茶」を語ることは美を語るゆえんである。かりそめにも「茶」を、弄ぶ「茶」に終らしめてはならない。

柳宗悦、『茶と美』序より)

***


“茶人は、いつも、茶の湯に対する批判とともにあるべきだ”

と常々考えている。


柳さんはありがたい存在だ。


今、駒場の日本民藝館で

『柳宗悦の世界-生誕120年記念特別展』

が開催中。


僕は、茶人である前に、人である。
僕は、人である前に、ヒトである。


丸裸のわたし、として、じかにものをみる。


そういうふうに、茶もしよう。


そういうふうに、生きていこう。
[PR]
by so-kuu | 2009-11-17 12:26 | 茶人 | Comments(0)

柄杓の扱い (台子・長板・皆具などにて)

 
 
杓立てにかざってある柄杓の扱い:

柄杓は「差し通し」のものを使うこと(正式・古式)

コース取りがちょとムズい

・柄杓からとってくるとき

1 杓立から柄杓を抜きとり
2 杓立て右脇を通り
3 茶碗と茶筅の間を通って
4 膝上にて構えなおす

* 戻すときは逆コース


注:柄杓を杓立に抜き差しする時は、右脇から。(火箸は向こう正面から)
[PR]
by so-kuu | 2009-11-12 12:55 | 点前 | Comments(0)

炉 長板・皆具

b0044754_101722100.jpg

(画像wwwより)

 
炉開きの日の、稽古場の取り合わせは、長板に祥瑞皆具だった。

台子ほどかしこまってないけれど、
その流れを汲む道具組みは、キリッとしてるなあ。
“茶人の正月”に相応しいこと。


点前の注意事項:

・「座り火箸に、立ち火箸」
*火箸の扱い(持ち方手順)は別項にて

・道具の置き合わせは中央(炉縁近くに流さない)
・構えは「外角狙い」
…これらは、長板が台子の流れを汲むものであるゆえ。わび茶以前の古式の点前法とか

・柄杓の扱いに注意(杓立から取ってくるコース・杓立に戻すコース)
・柄杓を炉縁わきの蓋置に引くことはない

(以上、備忘録)
[PR]
by so-kuu | 2009-11-12 12:40 | 点前 | Comments(0)