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カテゴリ:茶室( 20 )

金戒光明寺 西翁院 紫雲庵(「淀看の席」)藤村庸軒作

金戒光明寺へ

西翁院が久々の特別公開

「紫雲庵」(=通称「淀看の席」の方が有名か)を
よーくみてみる

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宗旦四天皇の1人
藤村庸軒の作

本勝手
三畳
下座床
宗貞囲い
というところ

洛中や淀大阪方面を見下ろす
この地の景観に合わせた囲い

傾斜地に立つ本堂床面と茶室の床面が同じなので
少し低い露地から
たたきを経ての
にじり口が高い

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なので
その手前への石のが大きく、また段差も大きい

図録でみると
そのイレギュラーな感じ、狙った感のようなものが気になっていたが
自分の足でこの地に立ち
露地を通って席入までを体験してみると
これはこれで面白いな
そう思えた

刀掛石とおぼしき二段の位置が右手にあり
ただ
刀掛けはなかった
はじめはあったのか(そうではないのか)

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にじり口正面に床
落掛の上の壁には釘があり
華鬘形の板額が掛かる
床柱は赤松か
床框は節ありの材
土壁は藁すさ交じり
床は塗りまわし
墨蹟窓が切ってある

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炉は点前畳に切ってある、いわゆる宗貞囲い
火灯口の向うに下地窓があって
そこから淀が見通せた、とか
窓は他ににじりの上の、とても横長で縦は低い連子窓
突上窓はなし
総屋根裏を見せていて
火灯口上は吹き抜けている
そのあたりが侘びた風情を醸しているし
また
淀の眺めとも相まって
狭さを感じさせず
一種の爽快さを与える茶席に仕上がっている
と感じる

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やっぱり
自分で直接
自分の五感で
体験して
体感してみる事が大事だなー

それから
「千家」なんてものが確立していなかった時代の茶人たちの遺物をみてみる
というのは楽しい

***
史伝を素直にたどって
考えてみれば
宗旦四天皇の1人と言われる
藤村庸軒その人だって
千家の親戚筋と言われる久田家の出(とされる)にも関わらず
籔内紹智→小堀遠州→金森宗和に茶の湯を習っている
その後に千宗旦から台子を伝授されている
これは
千利休切腹後しばらく
親戚・関係者は息を潜めて
千家だなんて言わずに
生き残りをかけて暮らしていた
事を表しているように思う

また
この頃の茶の湯には
流儀なんてもの、流儀なんて考え方は
まだなかった
ということだろう

流儀は
豊臣・徳川への権力移行が進み
時代が落ち着いて
利休の子孫も
一族郎党も一緒に殺されるという心配をしなくてよくなって
千家でござい、と言える世の中になってからの話
茶の湯の主導権は
利休の後
織部→遠州→石州
と移り変わる
武家の式礼の茶
でもある石州流の柳営茶道がスタンダードになったからこそ
逆に
しばらく後の江戸中期以降に
ある意味古風で
また町方な
利休流のわび茶の湯が
特に江戸中期以降に興隆した
町人富裕層を中心に
再評価された
ということもあろう
その頃には
千家流の茶の湯は遊芸化もして
必ずしもわび茶って感じでもなくなってきて
それを受けて
富商と付き合うための方便として
一部の武家も千家の茶を取り入れるようになった
ということだろう
とも感じる

***

閑話休題

とにかく
江戸初期の
まだ定まらない茶の湯
が好きだ

自由で
それぞれの茶人が
真面目(しんめんぼく)を表している
と思う

淀看の席をあるいてみて

そんなことを感じ
そんなことを想った





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by so-kuu | 2017-01-20 21:05 | 茶室 | Comments(0)

茶数寄の旅 京阪神 2014春 大徳寺・聚光院 桝床席

大徳寺山内の塔頭のひとつ、聚光院

戦国大名、三好家の菩提寺であり
また、三千家の墓所があるため、千家茶人に知られている

今年は「冬の京都・特別公開」に参加していたので、

「閑隠」席を観にいき、ついでに、「桝床」席もみる


☆桝床席

表千家六代・覚々斎宗匠の好み、とか

本勝手・風炉先床(半畳板張踏込床)・四畳・向切の席

四畳半という茶室のスタンダードとも言える空間を再構成した、と言えるかな
半畳を板床にして、その脇に向切の手前座をしつらえ、
残りの三畳を広々と使おう、というところか
さらに、小間的なにじり口をやめて、
露地からの貴人口と板の間からの襖にしているところも、
広さやくつろぎを求めている感じ

桃山から江戸初期の草庵のわび茶から、江戸中期・後期の新たな茶風へ、
という千家茶の湯の変わりようが伺える

好きではないけれど、面白い席だな




因みに、
水屋を挟んで、
聚光院のもう一つの茶室、
「閑隠」席があり、
いずれも、この広間を繋がるようになった
いわば、一連の茶室棟をなしている
これは後代の移築・改築だとか




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by so-kuu | 2014-03-24 22:46 | 茶室 | Comments(0)

茶数寄の旅 京阪神 2014春 大徳寺・聚光院 閑隠

大徳寺山内の塔頭のひとつ、聚光院

戦国大名、三好家の菩提寺であり
また、三千家の墓所があるため、千家茶人に知られている

今年は「冬の京都・特別公開」に参加していたので、

「閑隠」席を観にいく


☆閑隠

好きな茶室の一つだ

本勝手下座床三畳上台目

利休好み、とも言われるが、
実際には、利休好みを慕って、表千家七代の如心斎宗匠が好んだ席だ

台目柱が真っ直ぐ
これは、表千家不審庵と同じで
初期千家の好みを示している、と感じる

因みに、僕も真っ直ぐの台目柱が好きだ

それから、
上げ台目にすることによって、
給仕口を省略している
上げ台目だと(普通の台目席と違って)点前をする人の後ろを半東が通れるからだ
特にこの席は下座床なので
床脇に給仕口がなく、一面土壁なのは視覚的にスッキリしている

下座床の脇壁に
「墨蹟窓」が開いている
これは、織部以降のものでは?
(これは利休の頃にはなかったんじゃないかな?)

単独で建つ茶室ではなく、
客座の後ろは襖で、隣の広間と続いている

因みに、
水屋を挟んで、
聚光院のもう一つの茶室、
「桝床」席があり、
いずれも、この広間を繋がるようになった
いわば、一連の茶室棟をなしている
これは後代の移築・改築だとか








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by so-kuu | 2014-03-24 22:45 | 茶室 | Comments(0)

茶数寄の旅 京阪神 2014春 大徳寺・玉林院 南明堂

茶数寄の旅 京阪神 2014春 大徳寺・玉林院 南明堂



茶数寄の旅 京阪神 2014春 大徳寺・玉林院(洞雲庵、蓑庵、霞床席、南明堂)


大徳寺山内の塔頭のひとつ

玉林院を訪ねる

方丈の裏に、
鴻池家の祖堂、南明堂があり、
その脇に茶室を配する

一つは、小間「蓑庵」
もうひとつは、広間「霞床席」
いずれも表千家七代、如心斎宗匠の好みによる

さらにもう一つ、広間の「洞雲庵」
これは、表千家十三代、即中斎宗匠によるとか


・南明堂

大阪の豪商、鴻池家の先祖(山中鹿之介など)の位牌堂として立てられた、とか
たしかに、仏壇の塗りとか、青貝とか、地味ながらすごい

また
それら建築群を結ぶ外の濡れ縁がまた良
楽家が焼いた瓦を使っているとか
テラコッタのような赤茶色の瓦を斜め向きで敷き詰めている
現代の茶室のエクステリアとしても面白いかも






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by so-kuu | 2014-03-24 22:41 | 茶室 | Comments(0)

茶数寄の旅 京阪神 2014春 大徳寺・玉林院 霞床席

茶数寄の旅 京阪神 2014春 大徳寺・玉林院(洞雲庵、蓑庵、霞床席、南明堂)


大徳寺山内の塔頭のひとつ

玉林院を訪ねる

方丈の裏に、
鴻池家の祖堂、南明堂があり、
その脇に茶室を配する

一つは、小間「蓑庵」
もうひとつは、広間「霞床席」
いずれも表千家七代、如心斎宗匠の好みによる

さらにもう一つ、広間の「洞雲庵」
これは、表千家十三代、即中斎宗匠によるとか


△「霞床」の席

江戸中期・後期の好みが伺えるような作り

鴨居の高さと材がやたらと変えてあるのが、工夫なのか、うるさいのか?

床に、浮かせた違い棚を設えて、富士の絵を掛けて、霞とする、とは洒落か?これまたうるさいか?
その違い棚を両脇の薄い壁で持たせている、その技術には感心!

それから
濡縁からも上がれ、また南明堂の縁側からも席入出来るのは便利



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by so-kuu | 2014-03-24 22:40 | 茶室 | Comments(0)

茶数寄の旅 京阪神 2014春 大徳寺・玉林院 蓑庵

茶数寄の旅 京阪神 2014春 大徳寺・玉林院(洞雲庵、蓑庵、霞床席、南明堂)


大徳寺山内の塔頭のひとつ

玉林院を訪ねる

方丈の裏に、
鴻池家の祖堂、南明堂があり、
その脇に茶室を配する

一つは、小間「蓑庵」
もうひとつは、広間「霞床席」
いずれも表千家七代、如心斎宗匠の好みによる

さらにもう一つ、広間の「洞雲庵」
これは、表千家十三代、即中斎宗匠によるとか

有難いことに、蓑庵、霞床席、南明堂をじっくりと拝見することが出来た
特に蓑庵を間近でしかと観察出来たのは嬉しいことだった

◎蓑庵

本勝手下座床三畳上台目中板入、の席
如心斎好

何と言っても藁スサ入の壁がずごい!
今の左官屋さんでは再現できない、とのことで
茶室全体の解体修理の際にも、土壁を壊さずに丸ごと解体して、組み直したんだとか

丸畳で上台目、という構成は、同じく如心斎好みの聚光院「閑隠」席と同じだけれど
こちらは、給仕口を省略せずに設けてある
あとは、台目柱が曲がり材だ (「閑隠」席は真っ直ぐで初期千家らしい)

水屋にも工夫あり

廊下の終わりの辺りに、一本細い横棒が渡してあるのが面白い
南明堂の裏の廊下を通って禅が運ばれてきた際に、小間の手前で腰を落とすように、との意図とか
ぶつかりそうで危なっかしいけれど、これはこれで細かい気配りだな


△「霞床」の席

江戸中期・後期の好みが伺えるような作り
鴨居の高さと材がやたらと変えてあるのが、工夫なのか、うるさいのか?
床に、浮かせた違い棚を設えて、富士の絵を掛けて、霞とする、とは洒落か?これまたうるさいか?
その違い棚を両脇の薄い壁で持たせている、その技術には感心!


・南明堂

大阪の豪商、鴻池家の先祖(山中鹿之介など)の位牌堂として立てられた、とか
たしかに、仏壇の塗りとか、青貝とか、地味ながらすごい

また
それら建築群を結ぶ外の濡れ縁がまた良
楽家が焼いた瓦を使っているとか
テラコッタのような赤茶色の瓦を斜め向きで敷き詰めている
現代の茶室のエクステリアとしても面白いかも


朝、山門をくぐると、鶯が鳴いて迎えてくれた
茶会も素晴らしく
如心斎宗匠や川上不白宗匠と会えたような
好日となった









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by so-kuu | 2014-03-24 22:39 | 茶室 | Comments(0)

茶数寄の旅 京阪神 2013秋 7 大徳寺玉林院(洞雲会月釜)

茶数寄の旅 京阪神 2013秋


7 大徳寺玉林院 洞雲庵 (洞雲会月釜)


今回の京阪神の旅が16日を含んでいた
なので
大徳寺の塔頭、玉林院の月釜に行ってみた

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10時頃の到着
「懸釜」の札の掛かった門を潜り
奥へと進む
方丈の一室で受付を済ませ
隣の部屋に通ると、そこが寄付
堀内宗心宗匠の画賛の下には箱書がズラリと並んでいた
ご亭主は表千家流の方なんだな

「光悦会」の直後だからか?
人出は少なく
東京の大寄席茶会と全く違って
静かでいいな

気持のよい露地を通って
今日の本席、洞雲庵に入る

全部で十畳の広さで
八畳に
一間半弱の洞床と
床脇の台目畳が付いて
台目畳の向うには持仏堂が付いている
という形式
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参考画像(wwwより):
b0044754_14462324.jpg

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客が多い場合には
茶道口の位置を
角でなく
もう一枚の襖の方にする
ってのもアリなんだな




追記:

この洞雲庵、
江戸中期以降の好みかな、となんとなく思っていたけれど
後に聞けば、
桑山宗仙の好みの茶室なんだとか*

桑山 貞晴
洞雲と号す
豊臣秀長・豊臣秀吉・徳川氏に仕えた武将
利休の実子、千道安から「一畳半の秘事」を授かり、三千家とは別の流れで利休の茶の湯を後世に伝える役割を果たした茶人
彼の弟子が片桐石州
石州流は江戸時代を通じて将軍家の流儀となり、柳営茶道となった

利休流と石州流の間をつなぐ彼の茶室
どこまでが実際に桑山宗仙の好み・指図によるものか*
・半間に大きな下地窓の付いた洞床
・床脇の丸窓(持仏堂?)
などユニークだ

僕は、宗仙・石州の茶杓が好きだ
なので、この茶室にも、改めて興味が湧いた



追記2:

確かに洞雲は桑山宗仙の別号だけれど
茶室そのものは、表千家ご先代、即中斎宗匠によるそうだ

http://www7.ocn.ne.jp/~gyokurin/shourin/shourin_55.htm
http://kyoto.areablog.jp/blog/1000013546/p10826078c.html

だよな
桃山・江戸初期っぽくないもんな


追記3:
wikipediaに以下のような記載あり

洞雲庵 - 桑山宗仙千利休の息子・道安の門人、片桐石州の師)の建立したものを、昭和19年(1944年)に再建したもの。

さて
洞雲案は桑山洞雲(宗仙)好み?そうではない?
どっちだ?
今後もちょっと気にかけていよう、っと



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by so-kuu | 2013-12-02 22:00 | 茶室 | Comments(0)

茶数寄の旅 京阪神 2013秋 10 大徳寺孤篷庵

茶数寄の旅 京阪神 2013秋


10 大徳寺孤篷庵

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大徳寺玉林院月釜の後
紫竹庵への道々
小堀遠州さん松平不昧さんゆかりの
そして喜左衛門井戸ゆかりの
孤篷庵に寄ってみる

といっても
非公開で
門にちょっと近づくと
センサーが働きチャイムが鳴って
やんわり追い払われる

別に中に入りたいわけでもなし

門前の石橋(遠州デザイン)を拝見して
次へ向かった


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(画像WWWより デカ!)
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by so-kuu | 2013-11-25 21:58 | 茶室 | Comments(0)

茶数寄の旅 京阪神 2013秋 9 大徳寺聚光院

茶数寄の旅 京阪神 2013秋


9 大徳寺聚光院


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(画像WWWより)


利休さんが眠る三千家の菩提所
門前よりご挨拶まで
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by so-kuu | 2013-11-25 21:55 | 茶室 | Comments(0)

トーヴェ・ヤンソンの夏の家は・・・

トーヴェ・ヤンソンさんの小屋は、

実に簡素

観れば、

自分のためのサマー・ハウスであって、

客を招くための空間ではない、と分かる

ただし、親しい友とは暮らせる空間だ


茶室、ということにとっても、面白いことだと思う



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by so-kuu | 2013-09-30 22:40 | 茶室 | Comments(0)