京都国立近代美術館 「茶碗の中の宇宙 楽家一子相伝の芸術」 大黒 いさらい

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黒楽茶碗 銘 大黒 が出る!

というんで

関西へ
茶数寄の旅

新幹線京都駅から
まっすぐに岡崎へ


京都国立近代美術館 「茶碗の中の宇宙 楽家一子相伝の芸術」


最初の部屋には、いわゆる長次郎の作が並ぶ

有名どころや
展覧会でよく見かける
何度も観たものもある

けれど
これはもうみた
知ってる、これはどこそこの美術館所蔵ね
なんて言っているのは
頭だ

頭など空にして
眼だけで向き合わないと
モノは見えまい


はじめにみたのは


◎二彩獅子像 長次郎作

まじまじと
よーくみてみると

いいなあ
活き活きとして
躍動してる

一見荒々しいようでいて
実に念入りで
ぬるい所がなく
お上手だ

また
色味
肌合い
土そのもののようでいて
工芸的でもあり

これを見て

こんな感じで
茶碗作ったら
面白いかも?

コレ作った人に、今考えてるオリジナル茶碗、作ってもらいたいな

宗易さんが思ったとして
なんだか納得がいくかも
そんな気もした



◎黒楽茶碗 銘 大黒 長次郎作

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素直なナリ
口は一文字 やや傾きあり わずかに内抱え
口の厚みに変化有 薄いところは結構薄い
胴はわずかに丸みを帯び
腰の下 高台へ向けても 丸みあり
高台は 特に小さいわけでもなく 自然に器形を受け止めている

コロは
大きくはない
小さい、というのでもない
器形の外側は丸みあり
内側の腰から見込みへは、同様の丸みではなく、腰から折れて真っ直ぐに擂鉢状に底へ向かう
底部は丸みあり、茶溜りなどなく、広々としている
見込み、底には、箆の跡などはないようだ (「萬代屋黒」などと同じく)
 
→客は、茶を飲む時、顔を近づけると、視界が遮られ、ただの真っ暗な世界に浸るような気持ちになるのかもしれない
 *茶碗の見込みは茶碗の見所の中でもとても大きなもの その意味がわからないひとは茶人ではないだろう
 *特に、楽茶碗の見込みには、利休さんの思いも込められているだろう、と僕は感じる

器形の外側と内側のラインが違う、ということは、腰から底にかけての部分に厚みがある、ということ
この厚みが、重み・安定感・茶の熱の程よい伝わり、といった、使い心地になるんだろう

 →これは、偶然の産物か?狙って作った・作らせたか?は別として、初期楽茶碗の特色ではないだろうか?
 →千宗易(与次郎・利休)の趣味や嗜好・志向が伺えるようでもある

 *このあたり、赤楽「無一物」でも同じだろうと思う (詳しくは別記事にて

グアイは
見込みについては前述
外側の肌合いについて
かせた茶褐色と
やや艶のある漆黒と
半々くらい

一般に
釉薬が煮えた泡が弾けたのか
あばたのような丸い穴がひとつあって
それを正面として紹介されることが多いようだ
その正面の左側に、斜めの小さな長方形、いわゆるヤットコ痕がある
その辺はかせた茶褐色
しかし
それ以外の半周は黒々としてやや艶もある
肌は滑らか
特段の景色もない
静かな姿

それから
口縁の釉薬について
あばた丸のすこし左のところ
口辺の釉薬が厚く
少しなだれ落ちている
それが目に付く
景色と喜ぶ人もしるだろう
僕には
ちょっとうるさい

逆に
反対側
口が薄くて
釉薬がツヤ黒の部分は
すんなり
特段の景色はない

さて
ここまでは
基本眼で
形 ナリ
頃 コロ
具合 グアイ

***

ここから
ちょと
心と頭とを使って
ちょと書く

「大黒」の正面をどことするか?

にも、諸説あってよい
と思う

亭主次第でどこでもよい
と感じる

僕ならば
あばたの丸穴を左斜めに持ってきて
正面左手半分がカセた茶褐色の肌
正面右手半分がやや艶めいた漆黒
という
いわゆる片身替わり
として使いたい

本勝手の茶席では
客付から見ると
何の景色もない
ただのツヤ黒茶碗
手にとって鑑賞する際に
初めて変化や様々の景色に出会える
そういうのも面白い
と感じる

一般的らしい
あばた丸を正面とすると
黒楽茶碗の代表格とも言われる「大黒」は
ずいぶんと変化のある
ずいぶんと雄弁な茶碗だ

それは宗易好みだろうか?
利休の風はそんなにうるさいかなあ?

まあ
これは
判らない
その時にタイムスリップして
利休がどんな茶の湯をしていたか?
を実際にみてみないと

それが出来ないので
僕は利休の茶の湯を想像してみるしかない

その上で

また
僕自身の茶の湯
ということを実践してみて
考えてみて

僕は僕として
一茶人としての眼を持ち心を持って

僕は僕の茶の湯を歩んでいくしかないな

***


閑話休題


大黒

どう思う?

楽茶碗の代表作か?

頭を使えば
そうなのかも知れない
長次郎作の
宗易形茶碗の
一典型
ということで

でも
以外と五月蝿いのが気になった

僕として
とても惹かれたか?
というと
そうでもない

何度もみてみた
けれど
何度でもみてみたい
とも思わなかった
理由は
わからない

それでいい
と思う


★黒楽茶碗 銘 いさらい 田中宗慶作

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いいなあ

とても惹かれた

大黒よりも、いさらい

どうしてだろう?

わからない

いや

ちょっとわかる

それは
また
別に書いてみよう



展覧会のその他の茶碗については
別に書き留めておこうか



























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by so-kuu | 2017-01-20 20:30 | 茶道具 | Comments(0)
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