潔い灰際 (茶の湯の「きめどころ」)

炉の灰を手入れして
その際
炉壇をきれいにした

炉でも風炉でも

灰際がキレイかどうか

あるいは
炉壇際がキレイかどうか
風炉際がキレイかどうか

って大切な気がするから


個人的には
これは


だと感じている



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炉の場合

炉の期間中

増やすときはいい
これまでの灰際は隠れるから
問題なのは
灰を減らすときで
炉壇の灰際に
うっすらと
前にあった灰の跡が残る
前の灰形の灰際から下の面がうっすらと白く、汚れた感じがする

それがどうも気になる
潔くないと感じる

なので
炉の灰を減らすときは
一旦灰をかなり減らして
炉壇を何度も拭いて
灰の跡が見えたり炉壇が薄ら汚れていたりすることのないようにしてから
改めて灰を足して
火袋の灰を仕上げたい

五徳の足に灰が被り、後からそれを掃いた跡が残るのも僕はイヤだ

特に
茶事の亭主であれば
事前にキッチリ炉壇を掃除して
汚れなくスッキリとした炉壇で
お客を迎えたい
と思う

*聚楽土の本炉壇であれば、一年ごとに塗りなおせばよいのかもしれないけれど、それでも、茶事で炉壇が汚れているのは頂けない
*石炉壇や、金物の炉壇の場合は、特に掃除が大切だろう

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風炉の場合

風炉だと灰の汚れが一層気になるように思う

灰形の作り形には
いろいろな方法があり、習いがあって
それぞれのやり方でよいのだろうし
他流を批判すべきものではない
と断った上で

ことを僕個人に限って言えば

風炉の内壁や五徳に不要な灰がついていたり
灰をぬぐった跡がぼんやりと残っているのは
ぬるい、と感じる

風炉の内壁と五徳には
不要な灰を一切付けないようにしたい

やり方によっては
まず風炉に灰を大量に入れてから
灰形を作りながら
不要な灰を取り除いていく
という向きもあるようだ
(そういう仕方ををみたことがある)
(それはそれで自由だと思う)

ただし、その方法では、
風炉の内壁にうっすらと灰が残るのは避けられない
拭いても拭いてもぼんやりとした感じが残るように思う
(そういうやり方をするひとは、それが気にならないんだろう、あるいは、それは仕方のないものだと思い込んでいるのかも)

僕は、それが気になるから
風炉の内壁と五徳に不要な灰を一切付けないやり方で灰形を作っている

それは、簡単な話で
灰を余る程入れてから取り去る方法とは逆に、
まずは必要量より少なめの灰を入れて、徐々に足しながら灰の量を決める、
というやり方

そして、その際、具体的には、
灰は必ず風炉の中心に入れて
b0044754_11152798.jpg

風炉の内壁際には灰匙で押しやっていく
b0044754_11153597.jpg
*壁際の灰が少ない、足したい、という時も、あくまで風炉の真ん中の方、上の画像の灰匙痕がある辺りに灰匙を当てて、壁の方に向かって灰を押していく
すると壁際の灰が増えていく(やってみればおわかりになると思う)

*一文字(二文字)の前後の傾斜も、このアクション、内側から灰匙で押すことで作っていける

そうすれば、
物理的に、灰は最終形の部分でしか風炉の壁に触れない
だから、風炉の内壁の高い位置が灰で汚れることはまずない
という訳だ

そうして、だいたいの灰積もりをしたら、筆で粗方灰形(前の斜面)をつくる
b0044754_16190990.jpg

その際も風炉際には触らない
灰匙で灰形を最終的に仕上げる時にも、もう出来上がった灰際をなぞるだけ

そうすれば、風炉と灰の際が汚れることは殆どない


やってみれば別に難しくない
むしろシンプル

灰を余計に風炉に入れて、わざわざ風炉内壁を汚して、それから灰を取って、汚れた風炉内壁を掃除する、という余計な手間もかからない

五徳際についても
特に注意して、必要最低限の灰で仕上げ、五徳際になるべく灰の跡を残さないようにすればいい
*茶事の風炉灰を作る時は、五徳にサランラップをかぶせて灰形を作り、出来上がりにラップを外す、という人もいる、とか

こうした方法では、
灰形を仕上げた後に筆で灰際を掃除するような必要も殆どない

なので
風炉や五徳がぼんやりと汚れているということもないし
なにより
灰際がキリリとキレイだ

風炉灰形を作る時間が短く済むので
忙しい茶事当日の朝にも嬉しいはず


潔い灰際(炉壇際・風炉際)

茶の湯のきまりどこ

のひとつだと思う


*そうは言っても

風炉の内壁・五徳の足に灰が全くつかない
という訳にもいかなかったりする
ちょいちょい灰の付いた痕がついてしまったりもする

下手だということだ

上手くなればなるほど
灰は手数少なく短時間でキリリと決められるもの

その辺りを楽しんでいきたい


(ちょっと思ったこと、メモ)






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by so-kuu | 2014-05-07 22:08 | 湯相・火相(炭・灰) | Comments(0)
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