茶数寄の旅 京阪神 2013秋 5 楽美術館 利休少庵元伯の時代と等伯「松林架橋図襖」

茶数寄の旅 京阪神 2013秋


5 楽美術館

利休/少庵/元伯/千家の時代と長谷川等伯「松林架橋図襖」修復完成記念特別展示


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襖絵の修復がなったのでご披露とか
また
少庵400年忌に合わせるように、千家・初代・二代・三代にまつわるお道具を展示
その頃、楽家は、初代長次郎(、田中宗慶)、二代常慶、三代道入


○「松林架橋図襖」 長谷川等伯

雲母摺りの襖に描いた松林

有名な「松林図屏風」はほぼ高さ一杯に大きく書いてあるけれど
こちらのは小さい
その小ささがいいな、と感じた


◎少庵偈 写 了々斎筆

少庵200回忌に遺偈(辞世)を写したもの

***

末後一喝
倒破牢関
活機転去
緑水青山

***

いいねー!
起承転までガシガシガシッと押しておいて
緑水青山とサラリ結んでいるのが素晴らしい
自然ということ、だ

好きだな、少庵さん


◎常慶作 黒楽筒茶碗 銘 長袴

全体にすんなり
腰あたりに常慶らしいゆがみ感あり
なにより
地土のこげ茶色と細か目でねっとりとした土味がいい

その土味に重なってくる釉調
土と釉の合わさった肌の具合こそ
常慶の味だろう
と今回強く感じた

それは


○常慶作 香炉釉井戸形茶碗

の底の土見の部分を観たから感じられたことかもしれない

ところで
この井戸形茶碗が僕はわりと好きだ
楽家とか楽茶碗とかいうブランドが確立する前の感じをよく伝えてくれている、と思うから
世間で井戸茶碗が流行っている、と訊けば、じゃあ井戸っぽいの作ってみよう、という自然な感じがいい


そういう茶の湯の作意が楽しかったであろう時代の雰囲気が伝わる一碗と言えば


◎長次郎作 赤楽茶碗 銘 道成寺

いわゆる「ハタノソリタル茶碗」ではないか、と言われる茶碗

今回気付いたのは・・・

あれ、なんだか熊川みたい

・・・ということ

端反りという特徴はもちろんなんだけれど
なんだか、全体の印象、その存在感が、熊川を思わせる、と感じた

もしかしたら、熊川写しのつもり、あるいは、熊川をモデルにつくったんじゃないか、というのが僕の新仮説

腰の丸みは熊川よりすぼまり気味ではある
高台回りは長次郎的だ
写し、だとして、
常慶の井戸形と同じように、写しても写しきれていない、という感じがまた吉

茶の湯の方が決まりきっていて、ともすれば窮屈な現代からすると、うらやましいようだ

さて、この道成寺
端ぞリ腰丸の外形もかわいいけれど
内側のたっぷりとしたところが真骨頂ではないか
実にゆったりおおらかでいいな
そして
かせた朱色の釉肌
温かみあり茶映りもよさそう

道成寺は
楽焼初期の試作品とも目され、宗易形登場前のプロトタイプのように言われるけれど
別に宗易形が全てではない
田中与四郎が全てではないのだから

道成寺はそれそのものがしっかり成り立っている、と僕は思う
道成寺を写す茶碗も生まれてきていいと思うなー


○長次郎作 黒楽茶碗 銘 万代屋黒

昨年に引き続き拝見


茶碗本体のナリが、無作為、って感じで実にいい
でも
やはり高台がちょと高いのが惜しい気がした
それから
かりんとう肌


・長次郎作 黒楽茶碗 銘 面影

一方、こちらの黒楽は、ひしゃげ系統


・長次郎作 黒楽筒茶碗 銘 杵オレ

長次郎黒楽の筒
腰がひしゃげている


端正でないことは自然の一部かもしれない
けれど
それが目に立つと不自然にも思える
その微妙なところが面白いんだろうな


・道入作 黒楽茶碗 銘 無一

のんこうが長次郎を意識して作ったであろう一碗
長次郎を意識してものんこう茶碗になってしまうのが、のんこう
これまた時代のなせる業か
五代宗入の長次郎回帰もまたしかり、か

ナリは、長次郎的ではある
コロは、やや小ぶり
グアイは、黒釉は艶めいてはまぐり端


○尼焼 黒楽茶碗

ただの茶碗
やや深めの茶碗というか
浅めの筒茶碗(半筒茶碗)というか
ナリは端正
轆轤引きで作ったんじゃないか、という位

なんでもないのが感じいい
ひしゃげのわざとらしさの正反対にある一碗

これまた
いわゆる楽茶碗の形が出来上がってしまう前の良い時代の産物と言えるんじゃないかな


◎元伯宗旦筆 露地画賛

***

路次ハさひたるも
きれひなるも
よし

***

飛び石6個


○長次郎作 灰器 利休在判

それほど大きくないのがいい
やや小ぶり、で、しっかり深い
コンパクトな灰器でも灰が十分に入りそう
いわゆる利休在判のかなりいの部分は後の誰かが書きつけたもんだろうな
(こないだ利休ケラ判が茶杓に、しかも本体に朱書されている、というのも見た)


△道入作 灰器

デカイ



・関宗長作 小棗 元伯宗旦在判

やや茶色に変化
肩やや角ばる


○藤重作 中次 「藤重」彫銘

合わせ目目立つ
別の所で観た藤重中次は、合わせ目がピシっとして、見えにくい位だった
袋いいな
紺地に桐文(側面は灼けて?文様消え入りそう、底だけはハッキリ)
緒はうぐいす緑


*千利休作 瓢炭斗 利休在判・添状 藤村庸軒・玄々斎書付

前日までの展示
観たかった!


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by so-kuu | 2013-11-20 22:00 | 茶道具 | Comments(0)
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