「月影」 亀屋清永製 (晩秋の月夜に)

金曜の夜、

駅からのいつもの道、途中から東向きの裏露地を歩くと

その東の空、家々の屋根の上、

漆黒の空に、月を覆った群雲が、ムラムラと輝いていた


眺めながら、歩きながら、ふと、気に入りの和菓子のことを思い出した


「月影」(亀屋清永、京都八坂神社前)

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黒糖羊羹の中に浮かぶ胡桃の景色が、ちょうど今夜の空のよう


ところで、

「月影」って何だろう?

月光でできる影?
月に照らされた景色?
月そのもの?
月面の模様?


調べてみると、

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1 月の形。月の姿。月。《季 秋》「―をくみこぼしけり手水鉢/立圃」
2 月の光。月のあかり。月光。「淡い―」
3 月光に照らされて映る人や物の姿。
「ほのかなりし―の見劣りせずは、まほならむはや」〈源・橋姫〉

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とあり。

僕が月夜の空・雲の景色に「月影」を思い出したのは、3の意味だな

一方、ちょっと気になるのは、お菓子「月影」が半円形の羊羹だという点

すると、丸い月の中の模様を「月影」といっているのかな?すると1かな
いや、丸いのは天球=夜空だとすると、月光に照らされた群雲が「月影」、するとやはり3?
いやいや、雲を照らしている月の光をイメージして「月影」と銘うつなら、2もあるな


まあまあ、どうでもいいや

因みに、
亀屋清永WEBサイトには、

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黒砂糖を羊羹状にし、中にはくるみが入ってございます。
法然上人の「月かげ」に因み万人に愛されたいという思いを込めて丹念に作りました。


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としか書いていない。


とにかく、

金曜の月夜の空がキレイだった!

そして、たぶん、

気に入りの和菓子「月影」を求めて帰らなかったちょっとした心残りが、
空を見た僕に「月影」を思い出させて、
また、こんなメモを書かせているんだろうな



(以上、ツイッターには収まらない、長めのつぶやき)


追記:

「月影のいたらぬ里はなけれども眺むる人の心にぞすむ」
の法然の道歌から命銘された、という、
亀屋清永の「月影」
先に書いたとおり、黒糖羊羹にクルミが入っている
黒糖好きのクルミ好きな僕には、たまらぬものなり
黒糖と胡桃の香りのマリアージュがまたいいんだな
ひとつ残念なのは、プレカットの個包装だという点
ちょっと薄いので、茶事の菓子には使いにくい
一本の長い棹物であれば、客が好みの厚さ・薄さに調整できる
棹物なら、厚くカットして茶事の主菓子にも使え、薄く切れば他の干菓子と合わせて薄茶にも使える
ちょうど今頃の、晩秋の、月が冴えて、ちょっと寒い、寂びとした、やつれの時季の茶の湯に、いいと思うんだけどな
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by so-kuu | 2012-11-02 22:19 | 菓子 | Comments(0)
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