涼一味の茶 根津美術館(「応挙の藤花図と近世の屏風」展)

 
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根津美術館に行った。

応挙の藤花図よりも、
展示室6の“涼一味の茶”がお目当て。

夏はお茶の季節じゃない、という向きもあるけれど、
僕は、夏の茶、好きだな。

隣の展示室5の“南蛮・島物の茶道具”もよかった(別ページにでも)





・和歌短冊

「かきほより こなたに枝を引とるや 人つまならぬ あさかほの花 正徹」

“垣穂より 此方に枝を引き取るや 人妻ならぬ 朝顔の花”
でいいのかな
だとすると、ちょと色っぽい?

正徹は若くして僧となったとかで
東山殿足利義政に和歌を講じ、心敬などの師だそうだ


・籠煙草入

籐で編み方に変化つけてある
いわゆる辻堂形


・山水図 惟馨周徳筆 室町時代

夏の茶に水墨の山水図、よろしいね


・唐銅風炉 青銅塗漆 江戸時代

正面の切欠が小さめ・浅めなのが夏の茶の湯にいいな
鐶付は象の鼻のようだけど、龍と云うんだろうな

・青磁鉄鉢形水指

青磁の水指は、前回の「雨中の茶の湯」でも
但し、今回のは鉄鉢形
禅僧が托鉢で使うあの器
丸みがあるので、その前に置かれた、角張った感紹鴎風の棗とコントラストが出て、面白いな (画像にメモ)
黒塗蓋の撮みの形が面白い(普通の半円でなく、3/4くらいの円)


◎黒漆大棗

僕は紹鴎好みの角ばった棗が好きだ

(僕は紹鴎さんと紹鴎さんの好みが好きで
利休さんも結構だけれど、紹鴎さんをもっともっと顕彰すべきでは?と感じることが多い)

大棗だというのもあるけれど
ふくよかで大らか


△三島来賓茶碗

“夏の茶ということで、もっと平たいものを取り合わせました”との解説あり
薄過ぎ!
僕なら茶碗としては使わない
普通に皿として使えばいい

モノとしては素敵な三島


◎茶杓 共筒 桑山左近作

=桑山宗仙
=千道安の弟子、片桐石州の師

実にいいなあ

順樋、単樋
所々に染みの景色あり
櫂先は自然な丸曲げ
露は自然な楕円、軽く兜巾がたった連弁状、やや左下がり
中節の樋稜はおとなしい
腰裏はわずかにあがり、ほぼ真っ直ぐ
切止はかすかに細められ、
直角切りというか、ほんのちょっと斜めの一刀切か
断面は、(矩形でなく)かまぼこ形に見える
筒は草
〆印は墨でトの字形
千家風と石州風の間にあると言えるかも

ごく自然で力みのない作行き
気品を感じさせる

とにかく、
なんだかスーッとしてきもちのいい茶杓だと感じた


◎芋頭水指

仁清、上手ー!
丸ん、としてキレイな形
いわゆる仁清信楽
カリっと明るい焼きあがりがまたよし
黒塗蓋は凹んでる
水指の球形に合わせて膨らます(先日「茶の湯の現代」展でみた)より面白いかも


△瓢形茶入 銘 空也 瀬戸 新兵衛作

釉は黒っぽくて
柴垣文のヘラが入れてあるところが正面だろう
ちょっと左に傾いてる
グズッとした感じだな
いわゆるひょうげた茶の湯がやりたいひとには面白いのかも

銘は、ひょうたんを叩きながら念仏を唱えたとされる空也上人から
箱書は小堀遠州による隷書体


△黒楽茶碗 伝山田宗偏作

山田宗偏は、正しくは行にんべんに扁=徧)
宗旦四天王のひとり

「伝~」というのは、
「~ではないとみておいた方がよい」
と僕は読むようにしている

モノを自分の眼で観てみると、
長次郎「鉢開」をみたことのある人の作かも
口づくりがかなり薄いので、三代道入(のんこう)の影響化の作かも

見込みには茶溜り
僕にとっては、黒楽の茶溜りはない方がよいもの


△竹一重切花入 小堀遠州作

平たくした竹で作った花入
わざとらしくて、好きでない


○瑠璃桔梗形茶器 肥前

桔梗の花びらの形の筒型の陶器
ピタリとキレイな象牙の蓋をつけて替茶器に
さやわかで、ナイスな見立てだと思う


○染付草文茶器 肥前
もすっきりとしたナリ、青絵と大きな余白のやや濁った青白の感じがステキ





以上、備忘録として
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by so-kuu | 2012-08-31 06:41 | 茶道具 | Comments(0)
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